セキュリティ/DLP(Data Loss Prevention)技術の会社

こんなメッセージをfacebookでも出している。情報をお持ちの人、何か思いつく人、コンタクト戴きたい。
(English follows)
*************************************************************************
凄いセキュリティ技術を保有している会社があります。合弁相手と​なる、または技術を買ってくれるIT会社はありませんかね?上場​できるポテンシャルを持つ技術だと思います。
PDF化して文書ファイルなど送りますよね?でもその先、知らな​い人達に転送される不安がありますね。この技術を使えば次のこと​が可能です。
- 参照回数や転送回数を決めておく
- 参照の期限日を決めておく
- 文章を参照するPCを限定させる
- 文章編集可能・不可能を選択する
しかもPDFのようにあらかじめリーダーソフトをインストールす​る必要がありません。なかなか凄いと思いませんか?
こんな可能性があるぞと思いついたら、是非声を掛けて下さい。宜​しく。
*************************************************************************
数日前にコメントしたDLP(Data Loss Prevention)技術の開発会社ですが、どなたか情報セキ​ュリティ会社の幹部のコンタクト先をご存じないですか?マカフィ​ー、RSAセキュリティ(EMC内)、シマンテック、チェック・​ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ、カスペルスキー、エフ​・セキュア、AVGテクノロジー、アンラボ(韓国)のいずれでも​。
*************************************************************************
One of my clients has a set of great security tecchnologies. They are looking for JV partners, licensees or potential buyers of the tecchnologies. Anybody can suggest me any good, aggressive IT tecchnology companies? The technologies have a great potential for IPO if appropriately managed.

The technologies remind me of PDF, but much more sophysticated. You send documents to someone but sometimes worry that he/she may forward it to someone else you don't know, don't you?
The technologies enable you send your files (MS Office ones such as Word and Excel, and PDF files) easily with effective controls such as:
- Setting times of reference and forwarding
- Setting the deadline date of reference
- Limiting the PC's to open the documents
- Choosing whether to enable manipulation (editing) of documents or not
Good thing is, the receipients don't need to install any "reader" software, unlike PDF. It's amazing, isn't it?
If you have any potentials in your mind, please contact me.
*************************************************************************
I was talking about a developer of DLP(Data Loss Prevention) technologies a few days ago. Does anyone know managers of security vendors to contact? They may be intersted in. They include McAfee, RSA Security of EMC Corp, Symantec, Check Point Software Technologies (Israel/USA), Kaspersky Lab (Russia), F-Secure (Finland), AVG Technologies (Netherland) and AhnLab (Korea).
スポンサーサイト

テーマ : ビジネス
ジャンル : ビジネス

五輪の熱狂は万国共通か?

ロンドン五輪。テレビもインターネットも半分占拠されているようなニッポン。しかしこのタイミングで南仏に避暑に出掛けた人からは、「日本選手の活躍がTVで放映されないし、たまに映ってもフランス語ばかりでさっぱり分からない」と贅沢な悩みがFBで届けられた。

確かにどの国でも自国選手の活躍が気になるもの。フランス選手も活躍する柔道を除けば、日本選手の活躍をフォローするにはインターネット中継で追い掛けるしかなかろう。

これで思いだしたのが長野五輪の時。小生は当時米国ボストンに駐在しており、インターネット中継もなかったので、ほんの少し​ニュースと数少ない特番(「日本の生活」や「そばの打ち​方」の合間にスキー競技などが特集されたような、訳の分からない番組ばかりだった)以外は通常の​スポーツやバラエティ番組ばかりで、ホントに米国人って五輪に興味がない国民だと呆れた​記憶がある(今でもそうだろうか)。

その期間にたまたまスペインに1泊出張する機会があったので、早めに夕食から帰りTVをつけたら(当然スパニッシュが氾濫してきたが)まともに五輪の中継が幾つも放送されていた。ボストンに戻ってからその話をカミさんにしたら、「まぁ何というタイミングで私たちは米国にいるんでしょう」と残念がられてしまった。

数ヵ月後、日本に帰ってきた我々は(ノリが違い過ぎて)友人と長野五輪での日本選手の活躍の話題をシェアすることはできなかった。自国での五輪開催なんて滅多にあるチャンスじゃないということをその時知った。さて小生が生きている間に、夏の五輪を日本で開催してくれることがあるだろうか。

テーマ : 社長ブログ
ジャンル : ビジネス

原発比率3案に対する経済団体の反発に思う

政府が示す「2030年における原発割合の3選択肢」に対し経済団体が強く反発している。昨日、経団連と日商がそれぞれ、「3案とも現実性に乏しい」と批判する意見書をまとめ、政府に提出した。経済同友会でも似たような批判が強く、近く意見書をまとめるそうだ。

2つの意見書によると、最も保守的な「原発割合20~25%案」でさえより現実的なものに再構築せよとされ、ましてや「0%案」や「15%案」は責任ある政府が選択すべきものではないと強烈に批判している。その懸念の中心は、電気代が上がり景気が悪化し、結果的にGDPや国民所得を下げることにある。政府が消費増税の前提にしている2%成長ができなくなり精々1%程度になると指摘している。何とか冷静な議論をというのが彼らの気持ちだろう。

確かに政府案は整合性に欠ける。管掌する省庁が違うといえど、同じ民主党政権の目玉政策なのに情けない限りである。しかし国民の8割が「0%案」を支持し、週末に原発再稼働反対デモが定常化するというかってない市民の意思が動き出している。冷静な市民でさえ「0%案」と「15%案」の間を揺れ動いているくらいなのに、「20~25%案」には国民の意思という視点はない。ましてや旧来の産業を代表する経済団体の意見には静的な分析の観点しかなく、ダイナミックな国家意思としてのエネルギー戦略という視点が欠如しているようだ。

必要なのは短期的な景気やエネルギーコストという「対策」と、中長期的な国民国家としてのエネルギー構成と経済体質の転換という「戦略意思」とを統合することである。前提条件として原油などの外来エネルギーの価格は今後も趨勢的には値上がりし、日本経済の成長の大きな制約になりつつあるという冷徹な認識が必要である。だからといって人類がコントロールできず、そのゴミ処理すらできない原発を維持拡大する選択肢は中長期的にはあり得ない。当面のつなぎとしてガス輸入を増やすことは現実的な施策だが、これとて相場次第で経済が左右され、供給国に首根っこを押さえられる圧力はますます高まる。

では現実的な選択肢は何か。小生が提案するのは、「コンクリートから省エネ」への集中投資転換である。今、民主党政権が消費増税のために自民・公明両党と裏取引して進めようとしている「国土強靭化」という美名に隠れた土建中心の従来型公共投資を転換し(最低限必要な都市インフラ維持を除けば)、「再生エネルギー」「省エネ」そして「都市の緑化・冷涼化」に集中投資するのである。

最初の項目は既に動き出しているので、それを加速・継続すればよい。日本の太陽光発電技術は世界トップ水準にあるが、生産量がまだ少ないため世界で苦戦してきた。国内市場を思い切って拡大することで低コスト化を進める施策を一層加速する。地熱発電は地震国ニッポンにとって最適なエネルギーでありながら、適地の多くが国立公園内にあることで難しいとする議論があるが、全く逆である。国立公園内にあるからこそ、国家意思で推進できるのである。過剰な環境負荷をもたらさない配慮は必要だが、原発の新設・更新の代わりとして国民が十分に納得できる選択肢ではないか。

そして「省エネ」である。一般家庭を含む範囲で真剣に取り組めば全消費量の15%程度の削減が可能だというのは実証済みであり、家電・自動車・機械などの一層の省エネ化に取り組むよう助成金を奮発してよい。またコ・ジェネと地域小規模発電の推進も立派な省エネである。排熱として捨てられている熱エネルギーは実は膨大なものである。発電地域で発生する熱エネルギーをその地域で活用することで全体のエネルギーロスを減らす。小さな発電設備を分散する方式に少しずつ変換することで、70~80%といわれる送電ロスを減らす。この構造変革は、原発の新規建設というあり得ない妄想や、中途半端な省エネ努力を凌駕するポテンシャルを秘めている。

また、都市の緑化・冷涼化の技術について日本は歴史的知恵の蓄積もハイテク技術もあり、あとは適用する場が拡がることが必要なだけである。具体的には、例えば公共施設の更新に際しては、屋上緑化または太陽光パネル設置、そして遮光ガラスの採用を義務付ける。民間施設でもそれらの省エネ設備投資(保水外壁パネル設置など含む)に今までにない思い切った補助金を出せばよい。兼業農家にばらまくカネがあったら、こうした投資を引き出す補助金のほうがずっと政策効果は大きい。

それによって短期的には大いなる景気刺激ができ、中期的には節電と涼しい都市が実現し、長期的には省エネによるエネルギー制約からの自由度を確保できる上に、関連産業の輸出できる技術・ノウハウが蓄積できる。要は、再び海外で売れる、もう一つの「クール・ジャパン」が出来るのである。こうした国民・国家の意思を盛り込んだ、エネルギー転換戦略を打ち出せば、日本のエネルギ体質は大きく変わることができる。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

「アンプのサンスイ」の栄枯盛衰

少し前、サンスイの破綻に際し元社長のインタビュー記事がビジネス雑誌に載っているのを読んだ。89年にサンスイが外資投資企業傘下に入ったことがセンセーショナルに歩道されたことを思い出したが、記事によるとその経緯が説明されていた。

元社長によると、その破綻の原因は4つ。①安価な一体型オーディオ製品の登場。②上場後の拡大路線で価格競争に陥ったこと。③急激な円高。④労働問題で足を引っ張られたこと。他の業界でも苦労しながら対処した③を除けば、同情の余地はない。

①は他の業界でもよくある話だが、そこでの対応策は何とビデオデッキなどの多角化で傷口を拡げただけだったようだ。②は同質化競争に陥っていたのが本質的な問題であろう。「専業メーカーでありながら…付加価値を高める勝負ができなくなり」、「操作ボタンの数で価格が決まる」というばかげた状況に陥ったとある。これは今の家電業界でもよくある誤りだ。

④は自社内の話であり、労使協調ができなかったのはいかにも経営力不足だったことを露呈している。事実、74年には労組幹部を罠に掛けて逮捕させたことで当該役員と創業者が引責辞任を余儀なくされたらしい。その結果、労使対立が決定的になり、職場で製品開発に力を注げなくなったことを同氏は嘆いている。

そうした結果、同社は外資傘下に入るのだが、その経営者がインサイダー取引で逮捕され、次の救世主・アカイHDも、それを飲み込んだ香港GHDも同様に破綻するという災厄に同社は見舞われる。確かに多重事故に遭ったような悲劇ではあるが、日系専業電気メーカーが似たような七転八倒を繰り返すのを見るにつけ、何か共通項を感じざるを得ない。それは技術力と生産性にのみ注力し、戦略眼とリーダーショップに欠ける経営者の犠牲になった社員の悲劇という共通項である。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

白物家電の近未来

では家電業界の例えば10年後の将来図はどう変わるのだろうか。さすがに家電業界全体だと広すぎるのと、その中で情報家電を中心に新しいカテゴリーがまだまだ生まれる可能性を考えると、とても予想すること自体が現実的でないと感じる。

もう少し範囲を限定して予想できそうな領域として白物家電を考えてみたい。この業界は情報家電に比べイノベーションの度合いが限定されてきた。この10年程度で出てきた「発明」を思いつくまま挙げても、掃除機のダイソンとi-robot、斜めドラム式洗濯機、LED電球くらいである。あとはちょっと小ぶりなマイナーイノベーションばかりで、例えばやはりダイソンの羽根のない扇風機、GOPAN、スチームオーブンレンジくらいか。むしろ大型冷蔵庫やエアコンなどの省電力化の進歩が目立つ。つまり技術発展は続いているが、新カテゴリーがどんどん出てくる時期はほぼ過ぎたといえよう。

この最近は短期間で勢力図が切り替わることはあまりなかったが、この点は今後どうだろう。その観点からすると、中国メーカーが台風の眼になると小生は観ている。既に世界の中進国や発展途上国での中国メーカーの躍進振りは凄まじい。日本メーカーが高級品にフォーカスして市場スキミングを行っている間に、韓国メーカーと中国メーカーが多くの市場を席巻しつつある。特に普及品についていえばハイアールの天下が近い。

しかもその触手は日本市場まで伸びてきている。彼らはホームセンターや家電量販店を中心に既に一定の売り場を確保しており、その存在感はますます高まるだろう。日本の消費者も今や以前ほど日本製にはこだわらなくなっている。日本の家電大手(家電専業、重電含め)は情報家電で受けた痛手を、少なくとも目先数年は白物家電の利益で補うことを経営戦略として考えているふしがあるが、どうやらそうは問屋が卸さなくなってきたようだ。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

自動車の未来は家電と同じか

日本の自動車産業が韓国勢の攻勢に押され気味になっている状況がここ数年続いている。特に現代自動車の品質・デザイン面の躍進振りは凄いものがある。日本市場はともかく、欧米市場と一部の新興国では着々とシェアを伸ばしている。その後ろには中国勢が控えている。

そうした状況が多くの人に、サムソン電子とLG電子に押されまくってしまった上に巨額赤字を計上し、リストラ旋風が吹き荒れている家電業界を思い起こさせるようだ。ソニー・パナソニック・シャープの家電御三家が揃って討ち死にした様相だった前回決算時のショックは確かに凄まじかった。巨大な国内市場に支えられて中国勢が次に控えている状況も似ている。抜群に安い価格で中国市場を席巻しただけじゃなく、多くの新興国で両者がシェアを大きく伸ばしている。

産業のすそ野が広いし貿易黒字の多くを稼いでくれている自動車産業までが同様の事態に陥ってしまえば、日本の産業基盤や経済への痛手は計り知れないため、不安におののく人が多いのである(雑誌メディアはこういう不安に付け込んだ記事を書くことで売り上げを伸ばす側面がある)。そうした「憶測」記事または識者の意見のベースにあるのは、「日本の家電産業は『軽薄短小』技術で進んでいたというが、モジュール化が進んでしまった。自動車もその方向に進んでいる。先端技術による部品と熟練技術を反映した精密成形・加工機械を買い込んで組み立てれば、誰にでも作れる」というものだ。

結論からいうと、これは大きな勘違いである。自動車産業と家電産業は根本的に違う。確かに形を真似することはできるし、そのデザインを洗練させることもデザイナーに金を掛ければ可能だ。しかし公道を走るクルマに強く求められるのは安全性である。これが家電との決定的違いである。小生は10年近く前から自動車会社や自動車部品会社をクライアントに持つが、彼らの苦労の多くが非常に高いレベルで統合される、安全性の追求にあることを知っている。家電では求められない、シミュレータ上と実道路における走行データ等の、気の遠くなるほど膨大な蓄積が競争の前提にある。

もちろん現代自動車には20年以上前の米国市場への挑戦以来続けてきた安全データ・知識・ノウハウに関する蓄積があり、既に日本勢のライバルといえる存在になっている。しかしこの側面は、中国勢が10年掛っても追いつけないものだ。日本の自動車と家電の2つの産業は、今後全く違う歩みを見せるだろう。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

提案書完成顛末

10数年振りに、週末(土日)通しで提案書作成。月曜朝一番でようやく完成し提出。その日にプレゼン。なんと凄まじい、品質管理上よくないパターンで、今日はぐったり気味。

以前よく同僚や部門のメンバーに「こういうパターンだけはしないよう」とか言っていたくせに・・・。でも申し開きをさせてもらえば、自分のパートはとっくに完成していたんだよ!と言いたい。それに中身とプレゼンはどうやら好評だったみたいなので、報われるかな?報われたい!神様お願い!(古いか)。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

都市を冷やす技

また暑い夏が間近に迫っている。既に先週でも、首都圏で35度前後という人体のような気温が報じられていた(我が家は高台の上にあるため、そんな日中でもエアコンいらずだが、それは特殊な例だろう)。節電との兼ね合いが気になる世相を反映し「都市を冷やす」テーマのTV番組が幾つかあり、興味深く観た。

まず紹介されていたのはビルや個人宅の屋上のグリーン化。屋上庭園は元々人気は高いが、(新築時はともかく)追加建設コストがへたをすると1千万円を超えると、従来云われていた記憶がある。水漏れ防止と、盛り土の重さに耐えられるように補強するためのコストが大きいのである。番組によると、ある大阪の建築施工会社が、金属板で水漏れを防止すると共に、一種のマットを敷くことで盛り土を非常に薄くする施工法を開発し、一挙にコスト削減を実現した。今や全国に販売・施工代理店を拡げつつあるとのこと。個人宅も対象にできるようになると一挙に市場が広がる。

次に紹介されたのが、「すだれ効果」のある特殊ネット。効果的に日差しを遮ってくれるが、風は通してくれるのである。ビルの屋上や店舗の屋根、または業務用エアコンの屋外機をこのネットで覆うだけなので、施工コストは桁違いに安い。それでいながら冷却効果は8~10度前後(使用前後での温度差)と凄まじいものがあった。ビルオーナーや店舗オーナーとしては一考の価値ありである。

面白かったのは溶岩パネル。溶岩を素材に造った外壁パネルである。素材はタダみたいなものでも加工コストはそれなりに掛るので、需要の大半は公共工事向けではあるが、保水効果が抜群によい。この外壁パネルを貼った上で「打ち水」を掛けるかちょろちょろと上から垂らすだけで、一挙に周辺の温度を下げることができる。風通しがよい場所なら冷風を感じるようになるそうだ。なるほど緑と水が多い郊外が涼しいのと同様の理屈なのだろう。進化バージョンとしては、初めから苔を埋め込んであるパネルもある。河川周りや公共施設の水周りにとって、すぐに緑化が図れるという即効性がある。

こうした建物や付属物に工夫をすることで、電気(特にエアコン)に頼らずに涼しい環境を実現する技術がどんどん普及して欲しいものだ。多くの商業施設やビル・家屋で使われるようになることでコストダウンも図られる。そうすれば再生エネルギーの普及と併せて、ニッポンの将来のエネルギー事情は明るくなるに違いない。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

被ばく線量偽装

何とも呆れかえるニュースが続く。今度は原発事故処理に絡む、被ばく線量の偽装である。

東京電力福島第一原子力発電所の事故の収束作業で、工事を請け負った会社(ビルドアップ社)の役員が、作業員に対して、線量計に放射線を通しにくい鉛のカバーをして被ばく線量を少なく装うよう指示していたことが判明したとのことだ。同社社長によると、去年12月、役員が作業員に対して、各自が身につける線量計に、放射線を通しにくい鉛のカバーをして被ばく線量を少なく装うよう指示したということだ。朝刊では役員は否定していたが、夕刊では事実を認めたようだ。

原子力発電所で働く作業員の被ばく線量については労働安全衛生法で、年間50ミリシーベルトまでと上限を定めている。上限を超えた作業員は、原発の管理区域で働くことはできず、違反した場合は、事業者に6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が課される。会社とすると折角仕事もあり従業員もいるのだから、みすみす仕事を逃したくないというのが本音なのだろう。

役員の指示に対し、作業員の数名が反発し、その作業を「降りた」そうだ。当然だろう。しかし他の作業員はこの理不尽な要求に従ったようだ。哀しい話である。後々被ばくによる重病に罹っても、こうした会社が面倒を見てくれるとは思えない。

役員は事実を認めながらも、「強制はしなかった」と主張しているそうだが、そのやり方でなければ同社での仕事はさせなかったというから、半強制と云えよう。この役員は「自分は割のいい線量の高いところの仕事を一杯したい。そのためには線量を誤魔化すくらい仕方ない」といったニュアンスで説明したようだ。しかしこの話には2つの倫理上の欺瞞がある。

1つは、会社の役員という立場でありながら社会的ルールを破るようにそそのかしたということ。しかも「金を稼ぐためには仕方ないじゃないか」という言い方で。これは、プータローの人達を集めて生活保護を受け取らせておきながらタコ部屋に閉じ込めておく、「貧困ビジネス」の連中と同列である。

もう一つは、「自分もやる覚悟があるから、お前たちもやるだろ?」と仲間的に誘っている形を装っていること。この役員は50代だが、作業員の大半は30~40代。それだけにガンになった場合の進行は速い。うっかりのせられてしまうと後で臍をかむ。世の中にはこんな話がよくある。自分の頭で考えねば。

テーマ : 社長ブログ
ジャンル : ビジネス

自公民3党の消費増税合意の本音

消費増税法案の審議が参議院の特別委員会で始まり、自公民3党の本音が露わになってきた。

本来、消費税5%増税による増収分を全て社会保障の財源に充てると政府は主張してきた。しかし自公2党との法案修正合意過程で付則18条2項というのを付け、そこで妙なことを謳っている。いわく「…財政の機動的対応が可能となる中で、…成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた思索を検討する」とある。要は、「財政的に余裕が生まれるので、人からコンクリートへ資金の流れを先祖返りさせる施策も許される」という意味である。この巨額財政赤字を知りながら、である。

元々小生はバラマキを是とする民主党という政党を信用していないが、日本国家の財政難を目の当たりにしながら、ここまで露骨に自らのマニフェストを否定し、しかも消費増税を訴える過程で主張していた大義名分を放棄してしまう、歴史観・経済感覚と節操のなさには呆れかえるばかりである。

自民党はといえば、民主党のバラマキ体質を批判し自らの存在意義を小さな政府を目指す「新自由主義」と定めたにも拘わらず、昔の(公共事業をテコに投票を買う)土建屋体質が完全に復活しそうな勢いである。しかもそれをごまかすために「国土強靭化」という言い方をしているのが何ともあざとい。公明党は相変わらず、そんな自民に同調するために主義主張と矛盾する政策を丸のみしている、軟骨振りである。

これを報じている朝日新聞もまた情けない。野田首相の増税路線を現実的だと支持した弱みか、こうした政府および3党の茶番劇を厳しく非難することなく、「こうし姿勢は消費増税法案を通すための『2枚舌』とも受け取られかねない」「…3党合意を重んじるあまり、消費増税の目的が『社会保障の充実』から『公共事業の拡充』へとすり替わるおそれがる」などと婉曲的な揶揄しかしない。はっきり言って『2枚舌』『公共事業の拡充』以外の何物でもないと強く非難すべき筋合いである。マスメディア報道の責任を放棄しているとしか思えない。

相変わらず緊張感のないニッポンの政治風景であるが、そんな余裕はこの高齢化の進む成熟化まっただ中の社会にはないはずだ。企業人を含む国民全般が「もっと真面目にやれ!」と批判の声を上げ、次の選挙にて意思を表明するしかなかろう。

ちなみに小生は消費増税自体に反対ではない。本当に社会保障を立て直すために使われるのであれば、(感情的には全く違うが)止む無しと納得したい。しかしこの3党がもくろむ様に、カンフル財たる「箱モノ」公共事業予算を増やすために使われるのであれば、断固反対である。多分この意見は国民の多数派ではないか。政治家センセ諸君にはふざけた企みは止めていただきたいものだ。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

常態的インサイダー取引という実態

今朝の記事で少々驚いたのがある。「公募増資をめぐるインサイダー取引問題」で、投資助言会社が株の売買発注を餌に、証券会社からのインサイダー情報の質や実績を競わせていたことが判明したのだ。

この投資助言会社はジャパン・アドバイザリー合同会社(JA社)。ヘッジファンドを運営する米大手資産運営会社「ホイットニー」の子会社で、JA社の社長は各証券会社では「キング」と呼ばれていたという。この「我儘し放題」というニュアンスの呼称は、こうした不正な取引が常態化していて、多くの証券会社の中で有名だったということを示唆する。

笑えるのは、JA社は証券会社を競わせるのに、「ウチは助言会社だから、インサイダー情報を教えてくれても罪にはならない」と言っていたという。詭弁もたいがいにせよ、と言いたい。まさか証券会社はこんな子供だましの言い訳が通じると思って、常態的にズルを助長させていたのであろうか。

国内で1千億円を超えるヘッジファンドがほとんどないため、JA社は圧倒的な存在感があったそうで、「最重要顧客」扱いだったのは分かる。だが、だからといって超大手顧客にだけインサイダー情報を流して儲けさせていたとなれば、許し難い犯罪行為である。証券会社は目先の自社の手数料を稼ぐためにルールを破っている訳で、日本市場が公正でないという定評を確立させ、市場が大幅に縮小した構造の片棒を担いでいるという意識はなかったのだろうか。矜持のかけらもない態度であり、情けない限りである。

さらに呆れかえるのは、こうした事態を受けて証券取引等監視委員会はJA社に、日本板硝子の増資の際の金融商品取引法違反の罪で課徴金を課すよう金融庁に勧告したとあるが、その金額やたったの37万円である。子供の遊びか、と言いたくなるではないか。金融庁は併せて、同社が助言会社なのに無登録でファンドを運用していたとして登録を取り消したとある。市場が信頼されないリスクを断固として排除するため、こうしたファンド会社や助言会社を徹底的に排除し懲罰的な課徴金を課すべきである。

テーマ : ビジネス
ジャンル : ビジネス

情報の取り扱いに関する職業倫理

このところ国内金融業界の不祥事が世間を騒がせている。非常に信じがたい不正が立て続けに起こっているのである。

一つはAIJ投資顧問による約2,000億円もの企業年金消失事件である。資産運用に大失敗したことはプロとしては恥ずかしい限りだが、問題はそこではない。その事実を隠ぺいして顧客に虚偽の運用実績を伝えて解約をさせなかったばかりか、虚偽の(しかも非現実的な)運営成績を宣伝して新規の契約を次々に獲得して被害を拡大したという。かなり悪質な詐欺行為であり厳罰が期待される。しかしこれはこの業界にはよくある類の話ではある。

もう一つ、より深刻なのは、公募増資を巡って相次いでいるインサイダー取引である。全日空・日本板硝子・みずほFG・国際石油開発帝石等の増資に絡んで、幾つかの証券会社や信託銀行が関与した疑いが、次から次へと出てくるのには驚く。インサイダー情報を漏らす側に実質的な罰則規定がない日本という国もどうかと思うが、自主規制で変わると宣言しながらこうした結果になっていることから考えると、結局、日本の証券会社の体質は昔と変わっていなかったのかと残念である。インサイダー取引が証券会社にとっては自殺行為なのだという認識が足らないのではないか。

翻って、経営コンサルティング業界もインサイダー情報や機密情報が飛び交う世界である。既存クライアントとの会話ではもちろん、DNA契約前に新規顧客候補がそういった情報を漏らすことも日常茶飯事である。実際上、いちいちDNAを交わしていられないので、まずは信用してお話しいただくのがごく普通であるし、こちらは必要最低限の関係者以外にはもちろん漏らさないし、それに関わる株式取引はご法度である。これは弁護士と同様、職業倫理上の問題でもある。こうした制約はその新規顧客との契約が成立しなかった後も、また既存クライアントとのプロジェクトが終わった後も、何年間も意味のある限り自己制約されるものである。

しかし中にはそうした感覚にルーズな人たちがいることも事実である。あるとき提携候補のコンサルティング会社の経営者の一人と色々な話をしているうちに、小生が過去実施したプロジェクトについて興味を持たれて色々と質問をされた。そこまではいいのだが、具体的な社名を当てようと「○○社ですか、それとも××社ですか」としつこいのには困った。

そういった情報を開示してよいという約束をいただいた場合でない限り、具体名は公表できないのが業界の常識なのに、である。どういうことに苦労したかなど、細かい状況の話までしているのだから実際にやったことは間違いなく伝わっているし、企業サイズも伝えているのだから、情報交換としては十分なはずなのに、まるで「インサイダー情報を共有しないと仲間とは云えませんよ」と言わんばかりなのである。その会社とは提携話をそれ以上進めないままである。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

「発送電分離」のインパクト

昨日、経済産業省の電力システム改革専門委員会が「発送電分離」の方向性を打ち出したそうだ。朝刊に載っていたのを見て、正直驚いた。いくら電力会社嫌いの枝野さんが大臣をしているとはいえ、あの経済産業省が全電力会社の最も嫌がる「発送電分離」を打ち出すとは、と。

もちろんポジティブな驚きである。日本の高コスト体質の根っこにある、ロクでもない仕組みのひとつだからである。既得権者たる電力業界にとっては地域独占を崩されかねない、非常に危険な発想なので、これまで政治家と官僚に対する強力なロビー活動によって押さえつけてきた議論なのである。

「発送電分離」には2案が併記されており、「機能分離」と「法的分離」のいずれにするか、今後の検討により年末に決めるそうだ。

発送電分離が実現すれば、電力会社以外の発電事業者がじりじりと各地に増える可能性があり、間違いなく競争が進む。現行の「総括原価方式」も併せて止めるそうである。そうなれば電力会社の発想も切り替わり、コスト削減に努力し電気料金の水準を抑える効果も期待できる。

なにせ総括原価方式というのは、掛ったコストに決まった割合の利益を上乗せして電力料金を申請する(しかも大抵認められる)という方式なので、電力会社とするとコストを掛けたほうが儲けが増える仕組みなのである。地域独占ならではの天下の悪法である。

この「発送電分離」の推進と「総括原価方式」の取りやめは、電力業界の構造を大きく変える。昔の電電公社がNTTになった以上のインパクトがあるだろう。今後も、次の総選挙に向け、政治家への圧力や政治資金での籠絡など、骨抜きを狙った電力業界の巻き返しが激しくなるだろう。有権者やマスコミが政治家を監視する必要があるのはこれからだ。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

ヤマダ電機によるベスト電器買収

ヤマダ電機がベスト電器を買収すると正式に発表した。直前にも観測記事があったのでサプライズではないが、先日のビックカメラによるコジマ買収に続く、「業界再編第2の波」として注目されている。

これでヤマダ電機グループはさらに巨大化が進み、業界2位に浮上するビックカメラ・グループを大きく引き離すこととなる。元々コジマがビックカメラの軍門に下ったのも、規模の劣位にあった同社の社長が、以前から連絡を取っていたビックカメラ傘下に入ることで(会社?個人?の)生き残りを図った策である。

実はビックカメラとしては少し思惑が違ったのではないか。というのも、ベスト電器は以前、資本提携相手としてヤマダ電機とビックカメラを秤に掛けて、後者を選んだ経緯がある(現時点でベスト電器の筆頭株主はビックカメラである)。つまりビックカメラとしてはグループに引きこんでいるつもりだったベスト電器を、まんまと最大のライバルにさらわれてしまったのである。

この買収が、6月に実施されたばかりのビックカメラによるコジマ買収の直後に発表されたことも、きな臭いものを感じさせる。つまりビックカメラ‐コジマ連合が一挙に2位に浮上してきたことに危機感を抱いたヤマダ電機側が、一旦自分達を袖にしたベスト電器経営者と水面下でコンタクトを続け、一挙に勝負に出たのだと考える。

つまり、それまでちらつかせていた買収(増資の株価)金額を一挙に引き上げたのだろうし、ベスト電器はそのオファーの魅力に抗し切れなかったのだろう。一部の報道がいうように、ビックカメラがコジマ買収に走ったのでベスト電器が離反したという見方は、(コジマとベスト電器のカバーする市場があまりカブらないことを考えれば)見当違いである。

ベスト電器は、ビックカメラ連合に入りながらも、期待したほどの規模の経済を享受できなかったのではないか。家電エコポイントが終了した上に薄型テレビの重要が一気に萎え、家電量販業界は収益の新しい柱を未だ見出していない。九州に本拠を置くベスト電器もまた、相当苦しい経営を余儀なくされていたようだ。今回のヤマダ電機に対する第3者増資で得た資金の大半を店舗リストラに使うそうだが、それだけ不採算店が多いという証左である。

しかし端的に言って、こうした資本再編による仕入れ規模の大型化とその注入資本による店舗リストラだけで、ベスト電器とコジマが再生すると見るのはナイーブだろう。家電量販業界は今、ビジネスモデル自体を見直すべき時期に来ている。従来の大量仕入れ・大量販売による家電メーカーからの「中間搾取モデル」はもう限界に近付いているのだ。家電量販店自身が生む付加価値を考え直さないと、高齢化して従来の延長上の家電重要が縮み続ける国内市場では収益機会はますます減ると覚悟すべきだ。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

封筒の糊、どれほどびしっと付けますか?

元部下だった人から最近、「MBA取得のため米国留学します」という連絡があった。優秀な人材なので、とても喜ばしくかつ楽しみである。留学および米国生活のアドバイスをということなので、渡米前に会うつもりである。

自分自身もそうだったが、海外での生活習慣の違いというものは、予め聞いて想定できている部分というのは本当に限られてしまう。いくら情報社会で色々とネット上で調べられるといっても、文化・社会的背景の違うところで生活や仕事をしてみると、やはり驚きの連続なのである。現場で目が点になりながら、「そうか、ここではそういうものなんだ!」と気づくことが本当に多いものだ。

例えば、日本以外に住んだことのない人にとって、日本の封書は開けにくいと思ったことはあまりないのではないか。しかし小生は留学から帰国した直後(実は今でも)、日本の封筒の開けにくさに閉口したものだ。

みっちり糊づけされており、ペーパーナイフを入れる隙すらない(外資系のオフィスでもなければペーパーナイフを使う習慣がないのかも知れない)。几帳面な人が出す封書ほど、端から端までみっちり糊づけされており、封筒の上の部分を破るしかないケースもある。その場合に怖いのは、中の書類を破ってしまいかねないことだ。

でも欧米の多くの国では、封書の糊づけはかなり少なく、場合によってはいい加減ですらある。真ん中あたりに申し訳程度しか糊づけされていないことも多く、最初は「よくこれで開いてしまわないものだ」と不安がる半面、逆に感心するくらいだった。しかしあるとき、全く糊づけされていない(その代わり、封筒の頭が内向きに挿入されてふたをしている格好になっている)ダイレクトメールが届いて、「そうか、こういうのもありなんだ」と頭が切り替わったものだ。

要は、郵送途中で中身が飛び出ない程度に糊づけされていればいいのであり、受取人のことを考えれば、簡単に開けられるほうが合理的なのである。ペーパーナイフを入れる隙すらない日本流は、不親切極まりないのである。

ではそれに対し、日本ではなぜあんなにみっちり糊づけされてしまうのか?一種の習慣だろうが、それはどこから来たのか?もしかすると郵便配達人が盗み読みするのではないかと信用できなかったのではないか。ちなみに発展途上国ではどうなのだろう?誰かに聞いてみたい。

テーマ : ビジネス
ジャンル : ビジネス

挨拶と営業ヘルプ

ようやく会社のHPが完成した(細かな修正が残っていたのを潰したばかり)ので、少しずつではあるが、知人・友人に案内のメ-ルを出し始めている(もしかするとそのメールをきっかけに、このブログを初めて読む人もいそうだが、気軽にお願いします)。

真面目に激励してくれる人が多いが、仲の良い人達からは「暑気払い」のお誘いが多い。残念ながら宿題が山積みなので、すぐに営業的に意味合いがありそうな場合を除いて、この数週間は難しい。

一部の人達には営業協力をお願いしたりしている。元々当てにしていたルートが大して役に立たないことが判明したり、一方で全然予想をしていなかった人から協力の申し出があったり、と色々と面白いものである。

大企業の偉いさん方は、引退してしまうと大半は「ただのお年寄り」になってしまい、残念ながらご紹介すら期待薄になってしまうようだ。現役の時に遠慮して、あまり「おねだり」をしなかったのはミスだと反省している。また、FacebookやLinked-inを活用してパートナーを探している外資企業がいることも知った。これは小生としては今まであまり真剣に考えていなかったが、外資企業の開拓なども含め、改めて使い方を研究すべきと考えている。

テーマ : 社長ブログ
ジャンル : ビジネス

総合コンサル会社と総合病院

ある案件で、いわゆる「総合コンサル会社」とバッティングしそうである。個別の事情を具体的に明かす訳にはいかないので、ここでは省く。しかし総合コンサル会社と専門コンサル会社のどちらがどういうときには望ましいのか、というのは結構難題かも知れない。

コンサル会社経営の立場からすると、総合化するニーズは強い。単純に会社を大きくしたいという子供っぽい動機もさることながら、経営安定化や仕事平準化のためにメニューを幅広くしたい、ということから総合化に向かいやすいのである。一方、デメリットも小さくない。特長がなくなり差別化しにくくなる(クライアントに推奨しているのと逆の行動である)。しかも若いコンサルタントは、一向に専門性は高まらない(この理由を詳しく書くと、「営業妨害」と非難されかねないので、割愛する)。中堅以上の専門性を持ったコンサルタントが抜けてしまい、誰もまともな経験も自信もない分野がサービスメニューとしては相変わらず掲げられているというケースすらあるくらいである。

ではクライアント企業から見たときの「総合コンサル会社」が選ばれる理由とは何だろう。例えば、全社のIT基盤の見直しをやるとしたら、IT全般に関する総合的アドバイスができる総合ITコンサル会社が望ましいという理屈は納得できる。実際のところ、ITに関するテーマ毎に別々のコンサル会社に相談するなんて現実的じゃないし、大体どこで切り分けるのが適切なのか、クライアント企業では判断しにくいだろう。

しかしBPM絡みでは、事はそう単純じゃない。業務改革および将来にわたって業務改革を続けるための仕組みを検討する、そこで出てきた「あるべき業務プロセス」や「そのためシステム基盤に求める要件」を明確化するという「BPM絡みの上流工程」については、非常に専門性が高く、しかもIT基盤の話と切り分けがしやすい。その「上流工程」と、BPM実現へ向けての継続的改革支援だけを切り出して我々にさせて、IT基盤の見直し全般は総合コンサル会社にしてもらうと、いわゆる”Best of breed”(いいとこ取り)になるのだが、さてどうだろう。

こうしたまともな理由で「総合」か「専門」かを選ぶのであればいいのだが、実際には「どこに話を聞けばいいのか分からないので、従来から付き合っているコンサルのセンセに聞いてみる、という「ワンストップ・ニーズ」も多いだろう。しかし実際には、少し調べたらそんな情報はすぐに得られる時代だ。これは明らかに経営者または担当者の怠慢である。

専門性があまりない総合コンサル会社に拘泥するというのは、どんな病気でも近所の総合病院に行くようなものである。その総合病院が診察したところ、自分たちが得意でない症例なら他の専門的病院に紹介してくれる、といった極めて良心的なケースは少ないだろう(全く手に負えない場合は別だが)。たとえ経験が少なくとも、自分たちの経験値を上げるためには多少自信がなくとも手掛けるのが普通だろう。

その意味で、コンサル会社と病院の行動パターンはよく似ている。但し、総合病院には最先端の各種検査機器があるので原因不明の病気の際に検査をしてもらうのに適しているが、総合コンサル会社には(診断ツールと称する問診票はあるが)そんな都合のよい魔法のハイテク杖はないことは知っておいたほうがよいだろう。

テーマ : 社長ブログ
ジャンル : ビジネス

恐るべし!デジ・アナ文具

国際「文具・紙製品展」の様子を報道番組で観たが、面白いものが幾つかあった。すぐに役に立つなと思ったのが、スマホ連動の色々な「デジ・アナ文具」である。

例えば、特定のメモ用紙に書いたメモをスマホで「写メ」するとデジタルメモ化される商品。商品カテゴリーとしてはメモ帳である。同様のカテゴリーで、ホワイトボードに書いた文字(もしくは張った模造紙上の文字)を「写メ」で読み取ってデジタルメモ化する商品もある。これは我々のようなコンサルタントには非常に有用だ。

一般の人にも使えると思うのが、新聞や雑誌などの記事部分だけを特殊マーカーペンで囲んでスマホで「写メ」すると、その内側だけを認識して「切り抜いた」デジタル画像として取り込める、バーチャル切り抜きアプリである。記事の切り抜きが趣味で家人から迷惑がられている人には朗報かも知れない。

中にはヘンテコなアプリもある。スマホに向かってしゃべると、それを音声認識してメモになる。それを特殊なポストイットに印刷してくれるという、スマホ&ミニプリンタ連携のアプリが紹介されていた。どう使うかというと、本人がいないときに電話を受けた人が「●●さん、XXさんに電話下さい」という伝言を残すポストイットをスマホ経由でプリントして本人のPCに貼る、という使い方らしい。却って面倒だろう!という突っ込みをついしてしまうが、どんな会社が導入するのか、是非知りたい。

仕組みを理解してしまうと別の意味で感心してしまうのが、スマホの手書き→デジタルデータ化のアプリだ。これもメモ帳が商品である。それにしてはちょっと割高な感じはするが、そこに相当な癖字でも構わないので、手書きでメモを書き、それをスマホのアプリで「写メ」すると、2~3分するとちゃんとデジタルメモになって返ってくる。

この精度が高いので、「凄い精度の自動文字認識だな」と感心する。しかし実は、この手書き画像を中国の処理センターでタイピングしているのである。文章の意味は分からず、ひたすら文字画像として認識した人間が「デジタル変換」しているのである。とんでもない「人海戦術」作戦であり、中国の人件費が安いうちしか通用しないが、笑えるくらい凄い、と小生はこの仕組みを考えた人に「特賞」を差し上げたいと思った。

テーマ : ビジネス
ジャンル : ビジネス

電子書籍元年!?

電子書籍元年だそうである(この言葉、昨年も一昨年も聞いたが)。アマゾンのキンドルという黒船が上陸予定だからかも知れないし、国際規格のEPUBの日本語対応が開始するからかも知れないが。

実は日本の電子書籍市場は停滞している。一昨年に比べ、昨年はなんとマイナス成長なのである。シャープやソニーから色々と端末が出た後、ニューiPadまで出たのに、である。もしかするとキンドルの登場を待っての買い控えもあったかも知れない。しかし電子書籍での出版アイテム数自体はウナギ登りである。

キンドルに対抗してか、楽天やDNPなどから続々と端末が発表されたばかりであり、いずれにせよ面白くなりそうな予感はある。

TV番組でも電子書籍に関する特集が少し目につき出した。紹介されている、新しい機能も目玉になるかも知れない。例えば書籍によっては朗読機能付きがある。iTunesでは音声データのみなら既に実現されているが、これは音声+文字データの両用である。途中まで読んで目が疲れた際には、これもいいかも知れない。

中には、書籍データにニコニコ動画のようにツイッター書き込みが重ねて表示される機能もある。要は評判を分かりやすく表示するためだそうだが、ちょっと鬱陶しいのと信頼不足かも(アマゾンの書評のほうが信頼がおける)。個人出版が手軽にできる機能も出てきている。これも新しいジャンルの開発につながれば、出版業界の活性化になるかも知れず、注目したい。

相変わらず「所有感がない」だとか「パラパラ感がない」「書店が身近にある」だとか否定的な見方は強いが、CDからiPod/Netwalkmanに市場が大きく移る前も、同様な批判は強かった。日本の消費者は結構新し物好きなので、遠からず市場はブレークすると、小生は思っている(それが出版文化にとって良い悪いは別として)。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

社長が暇だということ

今日、ある大手有名企業の子会社社長と久し振りに会って昼飯を食べた。

時間を調整する際のメールに「最近暇になってね」とあったので、あれ?まだ引退は早いし、どうしたのかな?と思っていたのだが、お会いしてその趣旨に感心した。

というのも、要は部下のマネージャー達にどんどん仕事のオペレーションを任せてみたら彼らが成長して仕事が回るようになったからだという。こうなると経営トップの仕事は株主たる親会社(4社)のマネジメント、危機管理、提携先とのトップ交渉くらいだという(ちなみにこの合弁会社では仕事が両親会社から回ってくるので、トップ営業すなわち親会社マネジメントでもある)。副社長として実務を仕切っていた頃は無茶苦茶多忙だったのが嘘のようだという。

もちろん(弊社を含む)中小企業では社長が何でもかんでもやらないと会社は回っていかないのが現実だが、世の多くの中堅以上の会社で経営トップが多忙なのは、実務に経営トップが関わり過ぎて、あれやこれやと指示を出そうとするからだと思う。それはご当人にとっては精神衛生上いいのかも知れないが、部下の立場からすれば迷惑この上ない場合も多いのである。

この社長のように突き詰めてしまうと、戦略的なイシューしか経営トップがやるべきことはなく、しかもそうして初めて戦略を集中して考える時間を創り出すことができるのである。自律的に回ることができるサイズの企業体の経営トップには、是非参考にしていただきたい話である。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

抵抗勢力のペースに巻き込まれないためには

最近お邪魔した、ある業界での大手企業2社での話である。

相対した方は、それぞれ外資系から数年前に転職されたり有名コンサルティング会社出身だったりして、どちらもそれなりのポジションに就かれており、様々な改革の仕掛け役を任じてやってこられている。にも拘わらず、「それにしても大したもんだ」としょっちゅう思うそうだ。社内の抵抗勢力の粘り強さ、したたかさに半分感心してのセリフである。

総論では誰も改革に反対しない。それどころか、是非やろうという。しかし具体論に入った途端に、「あれも考えなきゃ、これも考慮しなきゃ」といった調子で議論を拡散する。情報システムに関する技術論(絶対に先が見通せない!)などに話をすり替えて、「難しいよね、リスクが大きいよね」というトーンに持っていく。挙句の果ては、「ではさらに調査・検討を重ねて…」というお定まりのセリフで、その方達が調整に調整を重ねた会議は具体的な進展もなく終わるそうだ。全く違う企業グループながら、こうした事情が2社とも笑えるくらいそっくりなのである。

たまたま最近実施したBPM企画WSという、セミナーと研修と研究会の相の子のようなセッション・シリーズでも研究・分析した同様の失敗事例があったので、それをお話ししたのだが、まんまと抵抗勢力の計略に引っ掛かっているのである。

ではその策略に引っ掛からずに、実際的な検討に進むためには何が必要だろうか。端的に言えば、①「そもそも論」を端折らずに、なぜ今、そんな検討・議論をしようとしているかを最初に粘り強く明確化することである(Whyの議論)。そして②そのための論点を整理することである(Where/Whatの議論)。ここで重要なことは、話を拡散しないよう、対象を絞るように議論を意識して誘導することである。この「外堀を埋める」2段階をうまく「漕ぐ」ためのファシリテーション・スキルは欠かせない。その次にようやく③どうすればうまくいく可能性が高いかというアプローチおよび選択肢に関する意見を(外部を含めて)集めるのである(Howの議論)。

うまく行かない社内検討の迷宮パターンは、いきなりHowの話を延々と続けることであり、それは社内の抵抗勢力の思う壺なのである。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

再上場する日航

日航が東証に再上場を申請した。会社更生法の申請以来2年半という、日本では異例のスピードでの再建といえる(米国にもGMなどの例がある)。国民の税金投入が無駄に終わらずに済み、喜ばしい限りだ。

2年連続の最高営業利益更新や、業界トップクラスの利益率といった成果には、①5200億円の債務免除、②3500億円の公的資金援助によるリストラ、③稲盛流の部門別収益管理の徹底が功を奏したと報道ではいわれている。確かにこれだけ手厚い支援を受ければ、再建は当初思われていたより容易だったのかも知れない。

実は会社更生法の直前、日航の経営危機が話題になっている頃、小生は日航の経営改革に関わっていた再建コンサルタントの2人と会話したことがある。その際、2人ともが自慢げに語っていたのが、「日航の現場で資金管理をきちんとできるように指導しています」というセリフであった。小生は非常に違和感を感じたものである。

確かに資金管理をきちんとできることは重要には違いないが、いわば台所が火事になっているのに包丁のとぎ方を指導しているような話だったからである。要は、赤字を垂れ流している元凶を取り除く経営レベルの大手術が必要なのに、現場での資金管理かよ!それで再建のプロとは!と呆れた訳である。案の定、日航が会社更生法を申請して企業再生支援機構の連中と稲盛チームが乗り込むと同時に、彼らは御用済みとなってしまったとのことだ。そのとんちんかんな処方箋による時間のロスが、会社更生法に踏み切らざるを得ない事態につながったのではと思う。

結局、日航の再建に何が効いたのか。小生の意見では、思い切ったリストラである。何といっても規制産業であることは変わりないので、利益を上げられる路線に集中した(その間、競合航空会社は限定されていた)ことが大きい。それまで地元出身の政治家が強引に地元空港に日航を就航させるパターンが野放図に拡がっていた不採算路線を思い切って切り捨てたのである。運航路線を縮小させた分、従業員も3分の2に減らしたことで固定人件費が大幅に圧縮された。所有する航空機も削減およびリースへの切り替えなど進めたと聞いている。これで収益が上がらないほうがおかしい。

結局、それまでの再建失敗は、中途半端なコスト削減や不要な資産の売却(これはこれでバブルの名残として大きいものだったようだ)、そして資金の効率化といった、ちまちました「改善」でお茶を濁していたからに過ぎなかったのである。会社更生法という土壇場に追いこまれたことで、自らの身を切り、政治家や地方空港に遠慮することなく不採算な事業を止めてしまう決断ができたということなのだろう。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

失敗経験の「引き継ぎ」

一つ思い出したので、ゼミOB会の話の続きを。ゼミの性格から総合商社に勤めている先輩・後輩の人がもともと多いのだが、その数人と話をした。

大手総合商社は今や資源投資などでウハウハの状態であるが、皆さん、自分が就職した頃や「商社冬の時代」と呼ばれて悪戦苦闘していた頃には、こんな「我が世の春」が来ることも、こんな投資モデルに口銭商売から切り替わることも想定していなかったと、口を揃えていた。

小生が色々な人達から聞いていた話では、資源を中心とする投資モデルが成功する前に、「冬の時代」には色々な試行錯誤があったそうだ。それこそ新規事業の屍累々といった状態である。実は、小生はADLの経営コンサルタントになった直後に、本を出すためのネタとして「新規事業の失敗事例」を研究していた。その際、商社は格好の研究対象だったのである。

それでゼミOB会でも数名の商社の人に、会社として「過去の失敗体験をどうやって継承しているのか」を聞いてみた。驚いたことに、組織的に継承している例は一つもなかったのである。

当たり前だが、自社の失敗事例ほど教訓を引き出せるものはない。他社の事例でも学べるのは間違いないが、組織体質やその時の経営者の性格や背景事情が分からないため、どれほど自社にとって適合するのかが分からない。それに比べ自社での失敗事例は細かい裏事情まで実感として納得できるので、「前車の轍」を踏まないためのうってつけの道場になる。小生はコンサルタントとして機会あるごとに、クライアント企業での過去の失敗経験を尋ねる。それを次の機会に活かしてもらうためである。

しかし今回改めて分かったのは、優秀な人材が集まっているとされる日本の大手商社でさえ(だからこそ?)、なかなか自分達の失敗経験を組織として学習し、教訓として活かそうという方向に組織力学が働かないということだ。要は、失敗した人達にとっては恥ずべき経験であり、社内で「言いふらされたくない」類の話なのだ。その気持ちを慮って経営者や後輩が、そこから教訓を得る機会を遠慮してしまうのだ。

日本軍の敗戦に至る主たる理由を誤算・ミス以上に学習しない体質に見出し見事に分析した「失敗の本質」という名著がある。結果的に成功した日本の産業・企業にも同じ体質が受け継がれていることを知って、ちょっと背筋が寒くなった。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

最新記事
月別アーカイブ
プロフィール

austintex

Author:austintex
FC2ブログへようこそ!

カテゴリ
最新トラックバック
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR