日本の現場の凄さは正しく客観的に伝えよう

12月20日に放送された「世界が驚いたニッポン スゴーイデスネ視察団」(テレビ朝日系)はなかなか面白かったです。それぞれ海外先進国から専門家を招いて、日本の食品現場のやり方を視察してもらい、「ニッポン スゴーイデスネ!」と言わせようという魂胆の番組です。

実はこの手の番組は最近多いので、ひんしゅくを買っている側面もあるようですが、実際に日本人の視聴者も「そこまでやっているのか」と感心することが多いかと思います。

この日の番組では「食の安全SP」ということで、食品スーパー、食品工場、浄水場の3箇所を「視察」していました。今回は米国と英国から1人ずつ専門家を招いて、「ウチでもこうやっている、これはやっていない」といったコメントを受けていました。それぞれの「感心」ポイントは次の通りです。

【スーパー】
・生魚を傷みにくい状態で提供するための冷塩水処理など(生魚の処理に関しては英米よりもはるかに日本のほうが先進的ですから、感心していることばかりだったと思います)。
・総菜を揚げる油の劣化を確認するのに試験紙を使うこと(これは科学的ですね)。でも反面、総菜売り場にカバーをしていないことを指摘されていました。客(子供など)がせきやくしゃみをしてウイルスをまき散らしても防げないことを意味するので、小生もいつも気になっています。だからそうした売り場では絶対に買いません。

食品工場】
・チリゴミや髪の毛を取り除くための粘着ローラーで入室後の合計3回も使うこと、しかも作業中の作業者に対しさらに粘着ローラーを使う専任のスタッフがいること。この徹底した衛生管理には英米の専門家も”Again?”と驚嘆していましたし、小生もそのしつこさに驚きました。でも多分、これはJapanese standardではなく、この工場が特別しつこいと思えます。
・塩水で安全かつ丁寧に洗われた自動野菜洗い機とその後の人手を掛けたチェック。前に別の工場での様子もこんな感じでした。やはり日本は中国とは絶対的に違うと感じます。
【浄水場】
・テイスティングをして水の安全を守る専門家がいたこと。これは他の国ではやらないでしょう。日本でも一部だけかと思います。
・金魚を使って異変を速やかに察知する仕組み。これも日本独特だと思います。

特に水ビジネスについて少し前に研究したばかりなので、浄水場については非常に興味深く観ました。この番組で取り上げた東京都水道局の金町浄水場は全国的にも大規模かつ先端的なところなので、これを観ただけで日本の浄水場はすべてこんなに高い水準にあるなどと勘違いしてはいけません。

この番組の欠点として、日本でもトップレベルのところを外国人専門家に見せて「どうだ、ニッポンの技術は凄いだろう!」と自慢するようなところがありますが、平均的な水準ではないことをきちんと外人専門家にも視聴者にも伝えるべきですね。
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MUJIはBlack Fridayの波に乗れたか

今年11月27日は米国では「感謝祭」でした。アメリカ人にとって一年で最も大事な休日です。家族や友人が集まり、七面鳥の丸焼きを食べながらゆっくりと過ごします。人によってはそのままクリスマスシーズンを迎える(つまりずっと休みを取りっぱなしということ)ケースもありますが、大半の人は居住地と実家を往復するわけです。ちょうど日本のお盆や正月休みみたいなものです。

でも今年の米国は全国的にひどい荒天気だったようです。北部の一部では吹雪のために車が動かなくなり、大渋滞になってしまった人々が続出したそうです。ご愁傷様。


ところが、その夜から米国市場では年に一度の巨大セールが始まりました。赤字企業もこのセールで黒字になることからBlack Fridayと呼ばれているとのことです(あまりイメージのよくない語感ですがね)。

家電量販店、百貨店、大型玩具店(トイザらスなど)などでは、セール開始と同時に客が店内になだれ込みセール品を奪い合うパニック状態になるそうです。特に今年の米国は経済が好調で、庶民の購買意欲も増大しているので、売る側も期待が高いようです。

そんな米国の巨大セールに一大勝負を挑もうとしている「無印良品」(社名は良品計画)の新挑戦を描いたのが、12月16日放送のガイアの夜明け(TV東京系)でした。

同社は米国市場で苦戦を強いられており、今年4月、てこ入れのため、無印良品のUSA社長に就任したのが嶋崎朝子さん。タイムズスクエアにある旗艦店をセール直前に3日間営業を停止して全面改装、客を呼ぶ売り場へと作り直していました。

タイムズスクエアという非常にいい場所にありながら来店客がまばらで、知名度もほぼ皆無でした(前任者は何をやっていたのでしょう)。なんと店外から目立つ場所を年がら年中目立たないシーツ売り場にしていたそうですから、商売っ気がないというか工夫がないというか…。

嶋崎さん、ここにファッション商品を置いて季節ごとにディスプレイを変化させることにしました。当たり前の策ですが、こんな当たり前のことも上が指示しないと発案されないということかも知れません。

さらにセールの目玉商品として、自らが開発し、日本で大ヒットしたアロマディフューザー(自動お香焚き器)を目立つ場所に置いて、積極的に売り込もうと考えました。実際、これは効果があったみたいです。

さらに「秘策」がありました。エコバックを1ドルで売り、しかもポイントカードのような役割を持たせたのです。そしてレジでスタッフがこのエコバッグをオススメしていました。事実、このバッグ、アメリカ全店でなんと635枚を販売したそうです。これは実にいいアイディアです。これを買い物の際に使ってもらうたびに、「ああ、あの店に行くとポイントが貯まるのね」と思い出してもらえます。

結果として、11月28~29日の2日間の売上は昨年比で30%増加と大成功だったようです。でもこれはあくまで第一歩。このあとも年に何度か来店してもらわないとダメです。

店を知ってもらい、何度も来てもらう、そのための仕掛けをどんどん繰り出していけば、そして生産・物流の政策を変えて商品価格をもっと割安にすれば(あの地味な商品群に割高なプライスタグを付けていては、誰も見向きもしません)、同地でMUJIファンを増やすことは十分可能です。今まであまりに殿様商売だったようですが、本気を出せば実力のある会社ですから米国でも存在感を示すことができると思います。

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DMはリサイクルしやすさを考えよ

世の中にある「折角なのに惜しい!」シリーズ、今回はダイレクトメール(DM)。ただでさえ迷惑がられやすいのに、処分に手間を掛けさせて嫌がられては目も当てられない。


今年もクリスマス、そして歳末売り出しの季節がやってきました。この時期にさらに増えるのがセールス案内や請求書などのDM封書です。普段でも閉口するほどなのに、この時期には倍増するため、2~3日放っておくとテーブルの上がぐちゃぐちゃになってしまいます。小生も意を決して片っぱしから開けては、要・不要を即決し、必要な書類でも本体以外は捨てるなど、なるべく量を減らすようにしています。

このときに往々にして困るのが、受け取る側のことを考えていないDMです。用件と中身は千差万別ですが、受け取る側に開けてもらって、快く読んで欲しいはずなのに、そうした配慮が足らないDMは少なくありません。まず論外なのは、糊を隅から隅まで貼ってあるために開けること自体にひと苦労する封書。たまにあるのですが、「開けて欲しくないんかい!」と言いたくなります。

封書を受取った側は、封筒もしくは中身の書類が用済みになれば当然、捨てます。しかし受取人の住所・名前など個人情報が印字されている部分をそのまま捨てるのは避けたいですね。例えば我が家では、“消しポン”を使って読めなくした上で、紙リサイクルに出すか、(リサイクルできない場合は)ゴミとして捨てるかします。

ところがこの宛名などの印字にも、配慮がある会社とそうでないところとの差はしっかりと出ます。住所と名前、そしてそれ以外の銀行口座などがばらばらに離れて印字されているために、消しポンを数回押さないと個人情報が隠せないDM類が意外と多いのです。ちょっと変わったケースでは、宛名が妙に大きくしかも太字で印刷されていて、何度も「消しポン作業」を余儀なくされます。きちんと考えてくれている会社の場合、大判の消しポンなら1回で済みます。この差は、大量のDMに悩まされている家庭では意外と大きな違いです。

最近は環境配慮がやかましく言われるため、DM発送主も印刷業界も少しずつ進歩しているようです。封筒には宛名を印字したシールを貼らずに、中身の書類の宛名部分が封筒の外側から見えるようになっている封筒が主流になりつつあります。これですと宛名シールが不要となるため発送側のコストが減らせるだけでなく、受け取って処分する側も手間が省けます。意味のある進歩だと思います。

しかし中には感心できないケースもあります。封筒自体を解体する際、紙以外がくっついたままではリサイクルに出せないので、宛名部分が透明ビニールになっている封筒はいちいちビニール部分を引きはがさなくてはなりません。ところがこれが難しい封筒は少なくありません。安物のせいか透明ビニールがすぐ裂けてしまい、何度もやり直しを強いられ、結局大きく破り捨てることもしばしばです。手間を掛けさせられた上に、リサイクル意識からするとちょっとした罪悪感をもたらしますし、その原因を作ったDM送付元に好感情は抱けません。せっかくの「宛名シール不要」ソリューションなのに、中途半端なコスト意識がかえって不評を呼び込む構造です。

この不満に対し、新たな解決法も出ています。宛名部分に(ビニールではなく)半透明の特殊な紙を使っており、そのまま紙リサイクルに出せる、優れ物の封筒を使っているケースが時折あります。これは好感度、高いですね。受け取り側に対する配慮がにじみ出ています。

ついでに言わせていただければ、数枚程度の印刷物・書類なのにホッチキス(は商品名なので、本当は「ステープラー」ですね)を使ってしまっている会社も「残念!」です。用済みになった時点でいちいちホッチキスを外す作業もまた、量が多くなると煩わしいものです。配慮が行き届いた会社・組織からの送付物は極力ホッチキス留めしないようになっています。

DMを多用する会社は是非、他社のDMの体裁を研究した上で、環境と受取人に配慮していただきたいものです。

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ドローンを安全に使うだけの知恵が人間に備わっているのか

12/17(水)のWBSで採り上げられていた、「ドローン(小型無人飛行機)は安全か?」という問題は簡単な話ではありませんし、冷静に議論し続けるべきものです。

和歌山・田辺市では、消防本部の隊員らがドローンを使って70m離れた場所に救命胴着を運ぶというトレーニングが始まりました。本番では遭難者の命を救う、重要な作業になります。ドローンの拡声器から遭難者に指示したり、災害現場の状況をリアルタイムで撮影したり、などが期待されています。2011年夏、台風12号で9人死亡した同市では、それ以来、いかに早く現場の状況を把握するかという課題に取り組んできたのです。

しかし今、ドローンの普及が進むにつれて新たな問題が浮上しています。実は墜落事故が増えているのです。今年4月には名古屋市のテレビ塔周辺で飛んでいたドローンが操縦不能になり、繁華街である錦の駐車場に墜落しました。このケースでは無許可で150メートルを超えて飛行していたため、ドローンの操縦者は航空法違反容疑で書類送検されましたが、実は通常のドローンの飛行に関しては日本国内では法律の規制がないのが実情です。11月には湘南国際マラソンにて映像撮影用のドローンが墜落、女性スタッフが顔面を負傷しているそうです。

日本でのドローンの活用を進める団体などが役所と連携して規制を確立すべく取り組んでいるようですが、なかなか進まない模様です。セコムは自主ルールを作り、小型飛行監視ロボットのビジネスを来春にも開始しようと取り組んでいます。先端技術にあった公共の制度作りができるかが、日本の技術開発と安全な運用のカギになりそうです。

制御・通信技術は進歩しつつありますが、簡単にいうと2通りの方式だけです。視認しながら直接の無線制御を行うラジコン方式ならば用途と飛行場所は限られますが、ラジコン模型飛行機と同じで、規制は緩やかで構いません。中継器を経由して無線を飛ばし、直接視認ができない場所にまで飛ばす(しかしドローンに備え付けたカメラとGPS機能などで飛行し続けることはできる)方式ならば場所と用途は飛躍的に拡がりますが、事故は避けられないのではないかと思います。

この場合、人間による制御ではなく、上下左右360度をカメラで自動的に把握しクラウドに保有された共有AIシステムによって判断・制御する方式にしないといけません。これでも事故ゼロは保障できませんが、普通の人間の感覚と判断に頼るのに比べれば桁違いに安全になりますが、コストも一挙に跳ね上がるでしょう。

通信・制御方式が全く違うものを一緒くたにして「安全か?」と問うのはミスリーディングです。WBSのディレクターは分かっていないのか、分かっていてわざとやっているのか、いずれでしょうか。

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アジアに雑貨を売るならマーケティング・センスを働かせよ

12月09日(火)に放送されたガイアの夜明けは「ニッポンの"雑貨"を世界へ!」。ニッポンの〝雑貨〟の世界市場への挑戦を追った番組でした。

最初に紹介されたのは秋葉原を拠点とする雑貨店、アッキー・インターナショナル。ターゲットを外国人旅行者に絞った異色の店です。社長は元ラオックスの海外事業部部長で(これも不思議な取り合わせですが)、2002年に独立してアッキーを設立しました。現在3店舗で、「うちは日本人を相手にしない、外国人だけを狙う」という特徴を持ちます。

1号店は中国人旅行者専門。毎週土曜日には大勢の中国人が押し寄せ、携帯型水筒や哺乳瓶など意外な商品を〝爆買い〟しています。3号店は日本に住む外国人向けで、英文キーボードのPCなど、普通の家電ショップが扱わないものを販売します(いいところに目をつけていますね)。

そしてメインは2号店(9月に改装したそうです)で、中国人以外の旅行者向けです。特に雑貨を充実させたそうです。特に売れているのが〝ありそうで無い〟オリジナル開発商品。忍者の置物や外人顔の日本人形などで、日本人や中国人は見向きもしませんが、欧米や東南アジアからの旅行者には大人気だといいます。持ち手が日本刀の柄になっている傘なども大人気だそうです。これらのユニークな商品は、社長自ら外国人を魅了する商品の傾向などを分析し、細かいノウハウを蓄積してきた成果だそうです。

次に紹介されたのは京都の企業、スーベニール(仏語で「お土産」)です。今年9月、「雑貨で日本を元気に!」をキーワードに、外国人に向けた「にっぽんCHA-CHA-CHA」という新ブランドを発表しました。社員の多くが20代~30代、社長も40歳という若さですが、元々は和装履物を手掛ける老舗店の後継ぎだそうです。でも年々縮小する和装業界に危機感を抱いて、新たな和装小物の事業を立ち上げ続けているのです。

その中でスーベニール社は、雑貨などの商品の企画・デザインを担当し、製造は日本各地の職人たちに依頼ビジネスモデルです。商品の多くには伝統の織り技術や染めの技術が使われます。しかも現代的なデザインセンスや色使いがミックスされているのが特徴で、むしろ日本人女性に人気があるそうです。

新しく立ち上げたブランド「にっぽんCHA-CHA-CHA」は、急増する外国人旅行客がターゲットです。日本らしい、しかもかわいらしい絵柄を特徴に、第一弾の商品づくりが始まりました。ジャガード織(ネクタイなどでありますね)で作ってくれる職人も見つけ、発売日も決まりました。しかし結局、当てにしていた染物工場が後継者不足で廃業してしまい、「手捺染」という技法を使うことはあきらめざるを得なくなりました。ガマ口の仕上げも夫婦2人の職人会社が担当し、一日50ケほどしかできません。伝統工芸を受け継ぎながらこうした新しい試みを進めることは、色々大変なことが分かります。

最後に紹介されたのが、畳製造機メーカーの試みです。今年初めて参加を決めたのが東海機器工業、愛知県の畳製造機メーカーです。ニッポンの畳は中国製などとの価格競争も厳しく、国内産業は苦境に立たされています。そこで東海機器工業は海外進出を決意。商品は畳だけに拘るのではなく、外国人にとって魅力的な〝雑貨〟に目を付けたのです。そして畳店の経営者たちとも連携し作ったのは、畳を使ったバッグや名刺入れ、タブレットケースなど。

独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)は、縮小し続ける日本市場だけを相手にしていた多くの中小雑貨メーカーの目を海外へ向けさせるため、東南アジアへ売り込む大商談会(アセアン・キャラバン)を進めています。参加企業数は約50社。今年は3年目で、行き先はシンガポール、タイ、ベトナム。

商談会を開く現地でマーケティング調査をJETROが実施。トレンドのモノ、色、形、販売店、購買層。その結果をベースに、どんな製品を売り込むべきか決めていくのです。そして商談会当日です。東海機器工業と中小雑貨メーカーたち=チームNIPPONは〝雑貨〟で新たな市場を拓こうと奮闘しますが、価格的にまったく太刀打ちできないことが分かります。桁違いなので、ハノイの商談会ではバイヤーの相手にされません。小生から見れば当然の結果です。

はっきり言って、これはJETROの調査力のお粗末さが露呈したといえます。事前に物価と人々の月収などを調べれば、理の当然だったと思います。

ホーチミンの商談会でも当初は同様だったのですが、途中でモバイル/IT系のバイヤーが色々と日本の雑貨に食指を動かしているのを見て、畳で作ったタブレット用のケースを売り込み、商談が成立しました。機器が数万~10数万円するので、それに合せるケースも2万円程度しても、富裕層ならば買ってくれるというのです。

でも結論からいえば、こうした高級雑貨を売るのであればアジアならば富裕層であり、それは香港、シンガポール、マレーシア、台湾、中国沿岸都市に限られます。ベトナムにも富裕層はいますが、絶対数はどうしても限られます。こんな当たり前のマーケティング・センスがないというのではJETROを当てにすべきではありませんね。

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あまりに少ない/見えない、駅での表示・案内板

世の中にある「折角なのに惜しい!」シリーズ、今回は駅での駅名表示板と乗り換え・出口案内板。いずれもたまに訪れる人に親切とはいえない。


最近の電車は色々と便利かつ親切になっています。その例が、ドア上部にある液晶表示です。「次は○○駅」とか「反対側のドアが開きます」などと、知りたい情報が的確なタイミングで表示されていることに感心します。

でも車内が混み出すと、残念ながらこの表示が役立たない場面が増えます。あなたが座る座席の位置次第で、他の乗客に隠れてドア上部の液晶表示は見えなくなります。仮に座席に座らずとも、通路を少し奥に進むと人の頭が邪魔をして、または角度があり過ぎてドア上部の表示は読めなくことが増えてきます。

そんな場合、今どの駅辺りに来ているのか、どうやって知ることができるでしょうか。普段通い慣れたルートであれば、外の景色を見るだけで大体見当はつきます。しかしあまり使わない路線で移動するとき、頼りになるのは車内アナウンスと駅ホームにある駅名表示だけです。

ずっと注意していれば、車内アナウンスで「次は○○」と知らせてくれますので「ああ、この次の次だな」とか心構えができるのでしょう。でも人間、いつもそんなに周囲に注意を払ってはいられません。

本やスマホ、音楽などに注意を取られていて、アナウンスを聞き逃したまま、電車がある駅に止まる。ふと「ここはどこの駅?」と気になって、顔を上げる。ドア上部の液晶表示は見えない。急いで車外に目を移し、駅ホームの駅名表示を探す。でもすぐには見つからない。首をあちこちに動かして駅名を探すけれど、見つからないまま電車は再び動き出す。やがて無情にも、あなたの降りるべき駅の名前が表示された白いプレートが目の前を過ぎてゆく…。

一度や二度、こんな経験をされたことがある人は少なくないのではありませんか。少なくとも焦った経験をお持ちの方は多いと思います。残念ながら駅ホームでの駅名表示の間隔は意外と大きく、いざというときに車内から見つけられない程度にしか掲げられていない駅ホームは実は少なくありません。

もう1つ、たまにしか利用しない駅で不便に思うことがあります。それは乗り換えや出口などの案内表示板が少ないことです。特に首都圏の地下鉄の比較的古い駅で顕著なのですが、朝方の通勤ラッシュ時間に駅ホームに降りた直後に、どちらの方向に向かえばよいか戸惑うことです。多くの人が向かう方向に流されるようにしばらく歩いた後、案内表示板を見ると逆方向だった、などということはしょっちゅうです。もう少し案内板を多くしてもらえば、ラッシュ時間帯に駅ホーム上をうろうろする人数が多少は減るはずなのですが。

普段からその駅を利用するユーザーや鉄道会社の社員の人たちにとっては全く気にならないことかも知れませんが、たまに利用するユーザーにとっては結構困ることなのです。是非、電車内から見やすい位置に多くの駅名表示プレートを掲げることと、駅ホーム上に乗り換え・出口案内板を増やすことを、お願いしたいものです。

しかも以上は日本人の観点からお伝えしてきましたが、初めて日本を訪れる外国人観光客にとってはもっと深刻な話かも知れません。彼らは車内アナウンスが聴き取れない、または理解できないケースが大半でしょう。彼らの頼りは駅ホームや駅構内の表示板・案内板です。

日本語だけでなくアルファベットでも駅名表示されているケースは増えてはきましたが、先に述べたように表示板の数も限られている上に、文字が小さくて車内からは読み取りにくいことが多いものです。乗り換え・出口案内板には日本語表記しかない駅ホームがまだまだ大半です。是非、英語でも併記すべきです。

円安もあり外国人観光客が急増していますが、現状のままでは戸惑ってしまう人が増えるばかりです。2020年の東京オリンピック・パラリンピックまで時間は限られており、関係者の方々には急ぎ対処していただきたいものです。

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2014年のベストヒット3はファンタジー系

12月13日(土)に放送された「必見!ヒット商品研究所~2014ベストヒット&ロングセラーのヒミツ~」(テレビ東京系)は、日経トレンディとのコラボで、ロングセラー商品や今年のヒット商品を紹介する番組でした。様々な最新商品が採り上げられていましたが、よく知らないのも幾つかありましたね。

普段は番組が独自に選んだ「ロングセラー商品」を、商品開発の歴史・秘話などもまじえて紹介し、「長く愛される理由」や「日本の技術力」に迫るといった内容だそうです(あまり観たことのない番組なのですが)。でも今回は年末なので特別な内容なのでしょう。

それによると2014年のベストセラーのトップ3は「誰もが納得し、その順位だけが議論になる」組合せだそうです。しかも3つともファンタジー系だそうです。観なかった人、これで思いつくでしょうか。

答は次の通りでした。
1位:アナと雪の女王
2位:妖怪ウォッチ
3位:ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター(な、長!)

さすがにこの3つは小生も大ヒットしたのを知っていました。なぜこの3つなのか、誰かが「世知辛い世の中だからせめて…」という理由ではないかと言っていましたが、実際のところ「たまたま」発売やら公開やらの時期が一致しただけでしょうね。要は大人の男性には関係ないところで若い女性や子供が同じものに集中したという、よくある話。

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アベノミクスを失敗に終わらせないためには「第三の矢」に集中すべし

予想通り、自公与党が大勝利に終わった今回の総選挙です。野党の選挙態勢が整っていない間隙を突いた、完全に安倍総理の作戦勝ちであり、見事という他にありません(うちの娘には嫌われていますが)。

それにしても民主党はひどいものですね。前回政権から転げ落ちたとはいえ、野党第一党の自覚が全くないまま無為に2年を過ごしていたとしか言いようがありません。

候補者の開拓も他の野党との選挙協力も大して進められないままに来たため、「政権交代」の掛け声すら挙げられなかったのですから。お陰でマスメディアに自公の圧倒的な勝利が何度も予想され、そのせいで選挙民が大いに白けて投票率は戦後最低だそうです(それでも投票放棄するのは選挙民として最低の行いです)。挙句の果ては野党第一党の党首が落選です。

海江田さんはもともと選挙に強いわけではないです(かの与謝野さんと当落を争っては比例区で復活することを繰り返していた記憶があります)が、よほど地元選挙民から期待されていないということを露呈したわけです。

これで次の参院選挙までは国政選挙はないことがほぼ決まりです。自民党内では安倍さんの権力基盤がますます固まり、緊張感に欠けて横暴な振る舞いをする側近や自民党幹部が続出するのではと懸念されます。一番の懸念は、肝心のアベノミクスの「第三の矢」が全く成果を上げていないまま、手を広げていくことです。

今、日本は歴史上未曾有の財政危機と超高速高齢化の進展の中、「第二の矢」=カンフル剤としての公共事業が(人手不足によるクラウディングアウトのため)乗数効果が切れ掛かる一方で、「第一の矢」=日銀の金融政策が効き過ぎて円安に振れ過ぎたため、国内に依存する中小企業や消費・サービス系企業と大企業従業員以外の一般消費者が苦しむ状況になっています。

このまま行くと景気が再び悪化し、インフレだけが進行する事態=スタグフレーションに陥る可能性が大いに出てきました。安倍さんが今すぐにできるし、しなければいけないことは、日銀・黒田総裁に対し「物価上昇目標2%はもう撤回してよろしい。むしろ日銀本来の目標である物価安定にギアを切り替えて欲しい」と告げることです。つまり大成功した「第一の矢」を取り止めることが必須なのです。

その上で「第三の矢」に集中し、既得権益を持つ人々を排し、労働以外の岩盤規制をあらゆる手段を使って解除または緩和して、ビジネスチャンスを作り出していくことです。今までのような強者・富裕者だけが喜ぶアベノミクス「片肺飛行」政策を続けていてはミドル層がどんどんやせ細って消費をしなくなり、間違いなく最悪のコースに日本は向かうことになるでしょう。それだけは避けて欲しいというのが小生の願いです。

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日本人は本を読まない、考えない民族になろうとしている

12月10日(水)放送の「クローズアップ現代」は「広がる“読書ゼロ”~日本人に何が~」というショッキングな内容でした。

9月に文化庁が発表した調査結果によると、調査対象2000人のうちおよそ半数(47.5%)が、「1か月に1冊も本を読まない」と回答したのだそうです。大学生の40%が読書時間“ゼロ”という別の調査結果もあるそうです。その分、スマホばかり眺めているのですね。

読書ゼロ”は何をもたらすのか―。これに関し、番組では筑波大学の逸村裕(いつむら・ひろし)教授の研究を題材に、納得的かつ不安な答を引き出していました。

研究は学生の小論文の変化に注目したものです。近年、ほとんどの学生がインターネットの検索サイトに頼って論文を執筆、情報を羅列するものの、持論を展開するのが苦手になっているというのです。その一方で、検索スピードは格段に向上し、閲覧する情報量は急増しています。わずか1秒で、表示された情報が有用かどうかの判断を下しているといいます。

確かに本を読まなくてスマホやPCばかりを使っていれば、情報の取捨選択は素早くなることは間違いないでしょう。一方で深く思索する習慣がなくなってしまった若者からは哲学はもちろん、科学などについても大きな成果をもたらすことは期待できないでしょうね。これは日本人という民族にとって深刻な知の退化をもたらす兆候ではないかと思えます。

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半インスタント食品の小袋の開けにくさが不満を蓄積する

世の中にある「折角なのに惜しい!」シリーズ、今回は半インスタント食品の包装。特に調理中や作業中に封を切ろうとすることが多いのに、封を切るのに苦労するようなスープ/ソースの小袋。小さな袋の小さな不満でも、度重なると購買に影響する。


たまの休日、普段忙しい奥さんに代わって旦那さんが家族みんなのブランチを作ろうと張り切ります。でも哀しいかな、本格的な料理は高根の花。でも加工食品をうまく使えばいいやと、乾燥パスタを茹で、市販のパスタソースをからめようとします。缶入りではなく袋入りがこの頃はお気に入りです。

ところが一人前ずつのソースの小袋を開けようとするのですが、思うように封が切れません。一つは片面だけ斜めに割け、もう二つは途中でちぎれてしまい完全に開きません。それでも手早くパスタにからめる必要があるので構わずに絞り出しますが、割けたところからソースが飛び出したり、手に付いたり。悪戦苦闘の末にようやく出来上がり、「前回も似たような感じだったが、もう少し要領よくやれないものか」と少々悔しがりながら皿に盛りつけます。

かなり個人的経験をベースに描写しましたが、似たような経験をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。

様々な一品料理をほんのひと手間で手軽に作れ、しかも素人でも味付けは結構まともに出来上がる、そんな半インスタント食品や調味材が豊富に出回っています。冷凍食品やレトルト食品の品質も日進月歩ですが、それでは野菜などが少々不足気味と感じる(しかも料理が得意でないと自負している)向きには、こうした半インスタントの食品や調味材はとても魅力的な製品です。パスタやラーメン、うどん、焼きそばといった定番商品に限らず、中華料理、炊き込みご飯、パエリア…等々、色々と増えたものです。

でも食品の種類はどんどん増やす割に、そして味付けに関しては色々と工夫している割に、加工食品メーカーの多くは包装の開けやすさについてはあまり気に掛けていないのではないでしょうか。折角のいい商品なのに、詰めの甘さが見え隠れするのです。特にパッケージの中にある、調理中に手で開けることの多いソースやスープの小袋です。

こんなことを言うと、メーカーの人からすぐに反論が出てきそうですね。曰く―

「当社はちゃんと気に掛けている。だから小袋には切り込みを入れたり、どこから切っても手で切れるようにしたり。もう少しゆっくりと切り裂いてもらえばちゃんと切れるはずだ」。そうですね、仰る通りなのですが、にわか料理人は余裕がないため、調理中にはつい急いで封を切ろうとするのです。

「そもそも包装に表示しているが、封を手で切りにくいときにはハサミで切って欲しい」。これもその通りです。あらかじめハサミで封を切って立て掛けておけばいいだけです。でも段取りの悪いのが素人料理人で、つい調理中に封を開けようとするのですが、手近にハサミもなかったりするのです。

「当社は食品の安全と味、品質とコストのバランスに力を入れている。パッケージのデザインならともかく、スープやソースの小袋の開けやすさなんて、いくら頑張ったってそれで製品が売れるわけじゃない」。確かに製品が売れる要素にはなりませんが、商品に対する不満要素にはなりますし、そのせいで販売のブレーキになることはあり得ます。

事実、小生も何度か同じ目(封の切り損ないによる失敗)に遭った商品は多少憶えていて、そのブランドの商品は買うのを避けるようにしていますし(哀しいかな、半年もすると忘れてしまい、同じ商品を買ってしまい失敗を繰り返したことはありますが)、妻にも伝えます。

包装の開けやすさというのは、調理中や作業中に封を切ろうとする傾向にある製品に共通する注意点ではありますが、こうした小さな不満に対する改善をどれほど真剣に考えてくれるかは業界によってもメーカーによっても千差万別です。少なくとも加工食品の包装に関しては食品メーカーというより包装メーカーに責任が帰され、しかも一般的にはコストが優先されます。小袋の封の開けやすさなどというマイナーな点については、お世辞にも「よく工夫されている」とは言いにくいのが実情のようです。

それと対照的に、この「包装の開けやすさ」というものについてよく考えられている加工食品の代表が日清食品のカップヌードルです。そもそもカップの中にスープ粉がまぶしてあり、いちいちスープ小袋の封を切る必要がありません。その上、カップ全体を覆う透明プラスチックの薄い包装が簡単・確実に開けられるよう、引っ張って裂け目を入れるためのシールがカップ下側に取り付けられています。そのシールは湯を入れたあとに蓋を閉じる際に使えるようになっています。なんと合理的な、と感心するつくりです。

カップ麺という特殊な製品だからこそできる側面もあります(事実、日清食品の他の製品にはスープ小袋がついてくるのが普通です)が、この製品には「真の手軽さ」「消費者の戸惑いをなくす」というコンセプトが添えられているように感じます。手軽さと味もあって、我が家では他のカップ麺を差し置いて「保存食」として幾つか常備しています(なぜか時折消費されるので買い足しますが…)。これは最初に挙げた「半インスタント食品」ではなく純粋な「インスタント食品」ですが、包装にも気を掛けると客離れしにくいことを証明しているような気がします。

最後になりましたが、一部の加工食品メーカーはこの「スープ小袋の開けやすさ」に関し解決策をすでに見出しているようです。ある袋入りのラーメンですが、明らかに他のメーカーの製品と違って、スープ小袋をほぼ確実に手できれいに開けられ、しかも斜めに割けにくいようになっています。これに気づいてからは、小生はそのメーカーの商品を買うようにしています。もちろん味も気に入っているからです、念のため。

身近に潜む危険ドラッグの恐怖は中国由来

11月30日(日)に放送されたNHKスペシャル「攻防 危険ドラッグ 闇のチャイナルートを追う」は深刻かつタイムリーな内容でした。

最近、それまでの「脱法ドラッグ」から「危険ドラッグ」に呼称が変更され、社会の認識も少しは改善したかに見えるのですが、実態はむしろ深刻さが増しているのかも知れません。6月に池袋で8人が死傷する事件が起きて以来、国は次々に対策を打ち出していますが、規制が強化されるたびに、それをかいくぐる新たな危険ドラッグが生み出され続けているのです。

NHKの報道スタッフが追ったのは、危険ドラッグの原料製造から加工、そして流通までに至る通称「チャイナルート」。拡大の背景に何があるのか、その実態に迫る番組でした。

危険ドラッグは一般人に流通していることが、他の薬物との大きな違いだとのことです。つまりそれだけ危険が身近に潜んでいることを意味します。ある日突然、電車で隣り合わせた人間が襲いかかってくるとか、ホームから突き落とされるとか、歩道を歩いているのに暴走車にはねられるとかいう事態が、あなたを襲うかもしれないわけです。

「チャイナルート」の鍵を掴む女、リンが図らずも言っていた通り、「危険ドラッグ」はすでに産業化しています。中国で過剰生産されダブついた化学品を売りさばくため、中国大手の化学品メーカーの工場が関与しているのです。そして日本人の被害を横目に、膨大な利益を上げているのです。まるでアヘン戦争直前の役どころを英→中、中→日と替えたようです。

中国人たちはしたたかです。中国では規制されていない化学品を製造し、日本の業者に輸出し、日本のさびれた地方の工場跡地で合成することで、日本でまだ規制されていない化学物質をどんどん進化させていくというのです。合成のためのレシピは中国の大学院あがりの技術者が作り上げるのです。規制される前にすでに確立している複数ルートを使い売りさばき、規制されるとまた別の化学物質を合成させるのです。

その結果、日本社会にもたらされている影響はあまりにも深刻です。未知の化学物質は、脳を含む人体をむしばみ、死に至るケースも相次いでいます。危険ドラッグを使用した末の暴走運転や殺傷事件を引き起こす輩も絶えません。事件に巻き込まれたことで大切な家族を亡くした遺族たちの悲しみは癒えることはないのです。この悲劇がいつ我々に降り懸かるか、誰にも分かりません。

麻薬と違って所持・使用するだけでは逮捕されないからといって危険ドラッグに手を染めている連中はいわば犯罪者予備軍です。それでも使用者が減らずにむしろ蔓延・拡大しているのは現実逃避したい人間が多いということであり、その背景にある社会の闇は深く暗いものです。競争が激化し敗者が二度と復活できない、そうして絶え間ないプレッシャーにさらされる社会、人間を大切にしなくなってブラック化する企業がのさばる社会。日本社会の劣化と歩みを同じくして、一般人の間にまで蔓延したのが危険ドラッグです。

「ここで食い止めなければ、日本は薬物汚染大国、薬物依存大国になってしまう」と、麻薬取締当局のトップが危機感を表明していましたが、まさにその通り。米国のようになってしまっては後戻りできません。そのためにはいかなるドラッグも麻薬も許してはなりません。残念ながら中国に捜査の手は届きませんが、その使用者も、販売者も、国内では容赦なく摘発されなければ安心できません。

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日本式サービスの本質を究めて現地流にアレンジすることが重要

NHKスペシャルの「ジャパンブランド」の「第1回 日本式サービス 強さの秘密」と「第2回 日本式サービスで世界をめざす」を続けて観ました。日本ならではの強みとして日本式のサービスを世界に輸出しようという内容の2夜シリーズ番組です。

1回目のテーマは「そもそも、強い日本式サービスとは何か」。「おもてなし」という言葉が流行語となり、日本人のきめ細やかさがいい、などと言われますが、その実態と本質は何だろうと考察したものです。

西洋式のホテルサービスに、日本の旅館ならではのサービスで対抗しようとする企業の、「旅館のサービスのどこが日本らしくて良いのか」を突き詰めようとする現場(星野リゾートがフィーチャーされていました)や、アメリカで生まれたコンビニエンスストアに「日本ならではの便利」を詰め込み、その強みをアメリカやドバイに広めようとする企業(セブン&アイですね)の現場などを取材してくれました。

結局、強い日本式サービスというのは決して単なる丁寧さやきめ細かさだけじゃなく、お客の気持ちになって本当に味わってほしい体験を伝える/感じさせることなのだと思います。欧米流がマクドナルドに代表される「どこに行っても変わらない安心の品質」だとすれば、日本流はフレッシュネスバーガーに代表される「ちょっと余分に手間とコストが掛ってもその店の従業員が真剣になって考えてくれる親身さ」ではないでしょうか。

第2回では、その日本式サービスを海外に持って行く場合の山積みの課題についての考察でした。日本での出店戦略は通用しないことが多いですし、現地の従業員の多くは個人主義的な労働観を持つため会社への帰属意識が低く、せっかく時間をかけて技術を教えてもより高い給与を求めてすぐに転職しまいます。また後発の中国・韓国企業による「低価格日本風サービス」というコピーに客を奪われるケースも後を絶ちません。パートナー探しでも煮え湯を飲まされるケースが多いことは小生がセミナー等で訴えてきた通りです。

番組では、日本が得意としてきた「人材育成」と「課題解決力」を武器に海外進出に成功した事例(QBハウスやイオン、Sushi Kingなど)を軸に、日本式サービスが新たな稼ぎ手となるための条件を探ってくれました。

結論からいうと、もともとの日本的経営の強みだった社員のコミュニケーションを強化し、現地の幹部を育て彼らに権限移譲することで、日本式サービスの本質を保ったまま、個々の適用場面や改善において現場の従業員の知恵を活かすという、極めてまともかつ日本人が得意なはずのアプローチです。現地流「日本式サービス」を進化させることこそがジャパンブランドを活かす道です。

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構内通路での「右側通行」指示が混乱を招く

世の中にある「折角なのに惜しい!」シリーズの第2弾は、駅などの構内通路での通行方向表示。首都圏と大阪では右側歩行を指示することはかえって混乱の元。


朝夕のラッシュに限らず人通りの多い首都圏の駅構内やデパート等の通路ではひっきりなしに人が行きかい、初めて見た外国人や田舎から出てきたばかりの人には相当な驚きのようです。「よくぶつからないものだ」と。でも実際にはスマホ歩きをしてうっかりぶつかっている人たちも時折いますし、危うくぶつかりそうになって何とか避けるといった場面を目にすることは決して少なくありません。

利用者が多い通路なのに、そうした場面が少ない場所と多い場所があることはご存じでしょうか。もちろん、時間帯によって人の流れがほとんど一方通行になるような所ですと動線も何もあったものじゃありませんので、これは除外するとして。

人とぶつかりそうになることが少ない通路というのは、構内動線がよく考えられていて人の流れがスムーズだということです。こうした所では通勤ラッシュの時間帯でも多数の人の流れに乗っているだけで、混乱なく乗り換えや出入りができるようになっています。その動線を作るポイントになっているのが、足元や頭上に表示されている進行方向を示す矢印や「ここでは○側通行」という表示板です。実際、路上や階段にプリントされた矢印はシンプルながら実に分かりやすい「アイコン」です。

ところが、同じように進行方向を示す矢印や「ここでは○側通行」などがしっかりと表示されていながら人の流れがスムーズでなく混乱しがちな通路が首都圏内には幾つもあります。これは動線設計に失敗しているためですが、往々にして通路を右側通行にしている場合の入り口付近や他通路との合流部分で発生しがちです。もしくはそれほど多いわけではありませんが、駅の改札口での人の出入りパターンとその先の通路の通行方向とが入れ違いになっている場合などです(改札口を出るときは右側通行なのに、通路では左側通行を指示されているようなケースで、小生のよく使う地下鉄のM駅がまさにそうです)。

ではなぜ通路を右側通行にしている場合に人の流れがスムーズでなくなるのでしょうか。都心の比較的狭い通路や歩道を通る際、特に何の通行方向指示もない場合には、左側に寄って逆方向から来る人とすれ違おうとする人が多数派だという行動観察結果が幾つもあるそうで、どうやらそれと関係しているようです。つまり自然に任せておけば、首都圏の歩行者の多数は左側通行しようとするのに、通路の管理者がその逆方向を指示しているため、表示通りに進もうとする人と表示を無視して進もうとする人がぶつかりそうになるわけです。

駅や商業施設などでの通路を管理する方々は当然ながら人の流れをスムーズにしたいと考えているはずで、だからこそ通行方向を示す矢印や「ここでは右側通行」といった表示を掲げているわけです。であれば是非、多数派の歩行者の自然な行動パターンを取り入れた動線を設計していただきたいと切に思います。この流れに逆らう動線を設計すると、意に反してかえって歩行者同士がぶつかりやすくなる通路が出現することになってしまいます。

ちなみにこの「歩行者は左側通行が自然」というのは絶対的な法則ではありません。首都圏および大阪地区に限ると云ってもよいかも知れません(名古屋ではあまり聞きません)。

都心ではかなり顕著なことに気づいて、「武士が右手で刀を抜きやすくするため」とか「左側にある心臓を守る心理が働くため」とか、いかにももっともらしい説を述べる人もいますが、地方都市に行けば人によってバラバラです。通りを歩く人たちを描いた江戸時代の絵ではやはりバラバラだそうです。ドイツでは逆の右側歩行がかなり徹底されていますが、ほとんどの国ではやはり人によってバラバラです。つまり人間本来の習性や心理とは全く関係なく、単に社会的に習慣づけられているかどうかのようです。

ついでの話ですが、周りが左側歩行しているのに「クルマは左、人は右だ」という誤った信念のために流れに逆行しようとする頑固者もたまにいるようです(実行はせずともそうすべきと信じている人の「居酒屋演説」を聞いたこともあります)。日本での「クルマは左、人は右だ」という道路交通法はあくまで歩道と車道の区分のない一般道路を通行する際に適用されるもので、クルマが通行することのない構内通路や歩道には適用されません。念のため。

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韓国出身の教授が断言する「日本よ、韓国に近寄るな」

知人から教えられた、拓殖大学・呉教授の記事ですが、非常に納得できる内容でした。
呉善花<緊急寄稿>さよなら、幻想の国・韓国
http://shuchi.php.co.jp/article/2061

小生も日韓関係については、ビジネス的観点から「敬遠すべき」と何度も主張していますし、アドバイスを求められた際にはそうお伝えしています。要はビジネスパーソンを含む韓国人の大半が日本人と本当の意味で仲良くなろうと思っていないのだから、へたに近づくと、よくて失望、悪ければ色々と失うことになるからです。

その考えが多分正解であることを、この呉教授の記事は示しています。より絶望的なトーンで。呉教授は元々韓国出身で今は日本国籍を持つ身。韓国社会をよく理解した上で、いわば見切りをつけた身なのでしょう。だからこそ韓国社会の歪みと幻想、日本人の甘い見方を冷静に指摘できるのでしょう。非常に参考になります。

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ある「OB会的な集まり」にて感じたこと

つい最近、某コンサル会社のOB会的な集まりに行ってきました(でも「OB会」とは呼ばないそうです)。発起したばかりのため第一回の集まりでした。

出身者は随分多いはずですが、急ぎだったので連絡がつく人だけだったのでしょうね。30名ほどでした。顔ぶれは結構ベテランの方が多く、しかも小生は在籍期間が短かったので存じ上げない方のほうが多かったです。名刺交換の際に確かめてみると、随分偉かった方々(名前は何となく覚えているような)が揃っていました。

そのコンサル会社での居心地は必ずしもよいものではなかったですが、それは当時の幹部の方々と小生の考え方や価値観が全くといって合わなかったためです(入社前に見抜けなかったのは不徳の至りです)。今考えれば、「成長」だけを絶対視する、一種のブラック企業的な社風でした。小生自身はその被害に遭う立場ではなかったですが、そうした場面を散見したことで強烈に違和感を覚えたため、入社直後から帰属意識を持つことができませんでした。

でもこうやって出身者の方々とお話してみると、不思議とよい人ばかりのようでした。相対的に若手の方々はどのファームでも性格的に歪んだ人は少ないのですが、幹部クラスになると相当癖のある印象があったのですがね。一体、当時の幹部の人たちとなぜこうも雰囲気が違うのかと考えさせられてしまいました。

まぁ実際、そのファームで実施した限られたプロジェクトで一緒に仕事をした人たちとは本当に仲良くしかも高品質のプロジェクトをデリバリーできたことから考えると、大半の人たちは優秀かつ性格もいい人たちなのです。

それに、小生がそのファームで知り合い、その後も行動を共にした人のように、高い見識を持った人がいることも間違いありません(割合が高いか少ないかという点は分かりませんが)。その人は残念ながら今は亡き人で、この日の集まりではどうしてもその人のことを思い出さずにはおれず、途中で抜け出しました。

先月か先々月にあった別のファーム(こちらは在籍時には無茶苦茶居心地がよかったところです)のOB/OG会には都合が悪くて欠席したのですが、今回はスケジュールをやり繰りして出席した甲斐がありました。呼んでいただいた呼び掛け人の方に感謝します。

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土の“健康診断法”が日本の農業の再生につながる

11月23日に放送された「夢の扉+」を録画で見ました。題して「味も栄養価も収穫量もアップ!土の“健康診断法”最新科学で農地を“見える化”し、食料自給率100%を目指す!」。フィーチャーされていたのは立命館大学 生命科学部教授/工学博士の久保幹さんでした。

テーマは農地の“健康診断法”。 トマトもキャベツも収穫量がアップ!さらに栄養価も品質もアップ!農業のプロが、「天文学的!」と驚きの声をあげていました。

久保教授の“診断書”があれば、どんな栄養素が足りないかなど、土の“健康状態”が誰でも一目で分かるというから画期的です。足らない栄養素を足せば、作物にとって最適な状態を作り出せるわけです。特に制御が難しい有機農業には非常に有効でしょう。

一見畑違いの工学博士。久保教授が注目するのは、土の中の「微生物の数」です。その数によって土が健康かどうかの“肥沃度”が分かるというのです。

何となく分かりますが、ちゃんと数値化するところが苦労のしどころです。『夜、微生物を抱いて寝たこともある・・』。そんな微生物を愛してやまない久保教授の取り組みが、日本の農業の力強い復活を手繰り寄せてくれるといいですね。

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