人生いろいろ、先輩もいろいろ

土曜、木曜と1週間内に2度もOB会に出席した。前者はテキサス大(=UT。小生は大学院生だった)の校友会、後者は一橋大(小生は学部生)の自動車部(=JMC)OB飲み会と、会の性格も小生にとっての位置づけもまったく違うし、メンバーの年齢層もまったく違うOB会だった(前者は小生以外ほぼ全員が60半ば以上で平均では70代半ば、後者は小生が一番若いとはいえ皆60半ば以下)。

しかしながらどちらにも面白い話題はあった。

前者のUTは、幹事役の大野さんと、日本人で長年教授を務めた丸山先生がいろいろな話題を語ってくれた。特に丸山先生から聞いた、Texasという地名の由緒(Native Americansの言葉でFriendshipからきているとのこと)は今更ながらの初耳で(どうやら大半の出席者がそうだったようだ)、非常に興味深いものだった。

それにしても、八城政基氏(元エッソ石油の日本代表、元シティバンク・エヌ・エイ在日代表など)がいきなり上司として赴任してきた人(UTの大先輩ではある)の話は一番面白かった。決してここには書けない内容だが、あれほど著名な経営者でも間近で失敗を見続けた人にはただの凡人なんだと思った。ちょうど小生がF氏やM氏の部下として実態を知っているのと同じなのだろう(この人の場合、八城さんはいわば敵役なので少し割り引く必要はあろう)。

JMCのOB飲み会での再就職話は小生には関係ないものだったが、皆が興味深く話すのを興味深く聞かせていただいた。それにしてもサラリーマンは哀しいものと思わせるエピソードが身近に転がっているものだ。
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不動産の2極化とバブル、そして格差社会を表す「空中族」

東京の不動産は明らかに2極化している。しかもその沸騰サイドは明らかにバブルの異常さを示している。

その様子の一端を示す話が、5月19日(木)放送の「クローズアップ現代」で放送された。題して「追跡!タワマン「空中族」~不動産“バブル”の実態に迫る~」。何とも不思議な事態が進んでいることが分かった。

番組では、都心のタワーマンションに代表される高級物件の購入と転売を繰り返し、値上がり益を手にする「空中族」と呼ばれる人たちが増えているというのだ。しかし富を築く空中族の正体は富裕層では全くなく、実は平均より少し給与が多いだけの給与生活者が大半だというのだ。

東京オリンピックや金融緩和などを追い風に、局地的な右肩上がりを続けてきた東京の不動産市場。新築マンションの平均価格は去年、リーマンショック前の価格を超え、かつてのバブル期の水準にまで近づいているという。この上昇気流をけん引しているのが、都心の好立地に、集約した戸数で次々と建設されるタワーマンションだ。

空中族は、販売後も値上がりが見込める最新のタワーマンションに移り住み、短期間で売却。
値上がり益を元手に、より高額な物件に住み替える。これを次々と繰り返していくという、何とも危ない実態がそこにはある。解説者の一人がいみじくも指摘していたように、「投資というよりは投機的な臭い」を感じざるを得ない。

そして2極分化的な傾向も明確だ。都心の商業地たる港、中央、千代田の3区だけが突出して上がっていて、同じ東京でもほかの地区はほぼ上がらず、ましてやその他の地方はどんどん下がっている。住民の平均所得の格差も、港区が最高で1,200万円を超えているのに、熊本のある村は200万だという。非正規の人は、全くこういう不動産投資・投機には縁がない。完全に日本も格差社会になっていることがよく分かる話だ。

そんな2極分化の格差社会で有利な立場を確保するための行動が「空中族」の方策なのだ。以前は不動産投資といえばお金持ちの方が節税のために不動産に投資するというパターンが多かったのだが、今は必ずしもそうではないのだ。給与もなかなか上がらない中で、虎の子の資金を出来る限りうまく運用したいという人たちが不動産投資をする中で、「空中族」という投資パターンがあるのだということだ。何か物悲しい話だ。

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三菱自工の益子会長は素晴らしい決断をした

三菱自工の燃費データの不正計測・公表問題をきっかけに、あれよあれよという間に日産が三菱自工へ第三者出資することで傘下に収めることになった。この経緯についてはいくつか漏れ聞こえており、記事などではさすがのゴーン社長の粘り強い意志と調査、そしてしたたかな戦略性が高く評価されている。

それはその通りだ。こんなに短期間、しかもどう落着するか分からない時点で多額の出資を決断できるのは、三菱自工と軽自動車に関し協業を開始して以来何度も、同社を傘下に入れるシミュレーションを繰り返してきたからに他ならない。唯一の障害だった投資対効果の値ROIがこの騒動で三菱自工の株価が半減したことで、一挙にリーズナブルな範囲に収まったからに違いない。救いの手の電話はゴーン社長から三菱自工の益子会長に架けられたという。

ではその電話を受け取った益子会長はどう考え、なぜ日産傘下入りを短期間で決断したのか。世間はゴーン社長の戦略性ばかりをもてはやす(その面には全く異論はない)が、小生は益子会長の決断力にも敬意を惜しまない(自社の「嘘つき体質」を変革できなかった罪は消えないが)。

今回の燃費不正問題が表面化してから三菱自工の販売実績はほぼ半減しているという。しかもその後不正測定対象が、日産との提携対象のeKワゴンばかりでなく、主力のSUVであるアウトランダーなどにも広がっている(燃費データそのものの不正ではなく、測定方法を机上で行ったというものである)。三菱自工の販売は今後数か月でさらに下降する可能性が高い。

多分、益子会長は、今回が3度目の不正だということを冷静に勘案し、こうした世間からの厳しい反応を予想しただろう。彼は三菱商事出身なので、三菱自工しか知らない社員より客観的なモノの見方ができる人のはずだ。また、社内調査の過程でいくつか社員の怪しい行動に関する情報も掴んだかも知れない。「騒動は拡がる」と考えたはずだ。

しかも自社よりも実際に対象の軽自動車を売ってくれていたのは提携相手の日産だった。その日産が今回の不祥事でどう動くか。へたをすると三菱自工との提携を解消したいと云って来るかも知れないと、益子会長は覚悟していたのではないか。

また一方で、前回のように三菱グループに全面的に支えてもらえない事態であることも冷静に判断していたはずだ。三菱重工は客船の造船事業が火災等による大幅な納期遅れで大幅な赤字であり、しかもMRJや衛星、そして何よりIoT関連での投資がかさんでおり、とても三菱自工のことなど気に掛けていられない。

益子会長の出身母体である三菱商事は、傾注してきた資源ビジネスの暗転により上場以来初の赤字を計上したばかりだ。エリート意識の高い社員にまともなボーナスも出せない状況なのに、グループ会社とはいえ放蕩野郎に過ぎない三菱自工を救済するような動きを見せたら、ちょっとした社内反乱さえ起きかねない。こうした事情は益子会長にはまるで自社のことのように筒抜けだったはずだ。

では残る御三家の一つ、三菱東京UFJ銀行が救いの手を差し伸べるシナリオがあったろうか。この銀行は国内メガバンクの勝ち組である。確かにマイナス金利により収益性が少し減っていること、国債投資からの収益が頭打ち気味であることは事実であるが、それでも近年の収益レベルには凄まじいものがある。同行にカネは余っている。

しかし三菱グループの中の単独の製造会社に対し、突出した支援を行うような筋合いもなければ、そんな浪花節もまったくないのがこの金融機関である(けなしているわけでも褒めているわけでもない)。三菱グループ全体にとって三菱自工という存在は、救済するほどの価値すらないと考えていた節すらある。

三菱電機や三菱化学など、三菱グループには優良企業かつ業績好調会社が少なくないが、彼らにとっても三菱自工を支援する義理はどこをどう突いても出てこない。

こうした三菱グループ内での孤立無援状況を益子会長は冷静に把握・判断していたに違いない。自社の販売網を通じての販売は急減していた。そしてへたをして日産から提携を切られたら、もう三菱自工には「倒産」「身売り」という道筋しかなかっただろう。最悪の事態を着実に逃れるための選択肢は日産の傘下入りしかなかったのではないか。

そこでへたにゴネて条件闘争に入り時間を浪費することで、自社の窮状を拡大・表面化させる(その結果、自社内は混乱し、販売店は戸惑い怒り、取引先は路頭に迷う)代わりに、益子会長が合理的判断に基づいて選んだのが電光石火の日産傘下入りだったと小生は考える。

もしかすると益子会長も自社の長期的なsustainabilityを考え、ゴーン社長と同様、過去に何度もこうしたシミュレーションをしていたのかも知れない。しかしその際におけるボトルネックは明らかに社内の抵抗だ。「俺たちは自社独立路線で行ける」という気概は大切だが、こと膨大な投資が必要な自動車事業ではもはや空念仏だったろう。

この社内の抵抗感が一挙になくなっていたのが今回のタイミングだ。ある意味、今回の燃費データ不正問題は日産との資本提携を成立させるために千載一遇の機会にもなったのだ。

そして肝心なことだが、この燃費不正問題をもたらした根本原因である「燃費競争に勝ち抜くだけの技術者と技術資産が三菱自工には不足している」という問題が、傘下入りした日産からの技術者派遣で(少なくとも中期的には)解消する可能性が高いことだ。日産からの第三者増資を発表した記者会見で、益子会長が真っ先に言及した提携の効果が日産からの技術者派遣だったのが、彼の頭の中を占めていた自社のボトルネックの在処を示していると、小生には思えた。

つまり益子会長は経営者としていい決断をしたのだ。日産との資本提携が完了し日産からの役員を受け入れたのち、彼は経営から退くことを言明している。最後に彼はすべきことをして引退する。拍手を送りたい。

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営業改革を考える (9) チェンジ・マネジメントを準備せよ

保守的な営業組織を改革するには「出たとこ勝負」ではなく、「抵抗」を予想し、効果的な対処策をあらかじめ考えておく必要がある。

~営業改革を考える (8) 評価者の考え方が変わらねば営業は変わらない~ の続き
営業組織というものは他の組織以上に保守的になりやすい。特に経営トップが営業出身でない場合、「へたに手を付けると営業マンが反発する、またはやる気をなくす」と言われると、途端に腰が引けがちになり、他にくちばしを挟む人が現れにくい。つまり「聖域化」しやすいのである。

しかし「聖域化」して最後まで着手に迷う割に、いったん会社全体が危機的状況に陥ると途端に組織の枠組みを変え(つまり組織長の首のすげ替えをして)、あとは勢いのままドタバタと変えようとすることが多いようだ(小生も身近な会社で目の当たりにしたことがある)。

問題はそれからだ。トップダウンで押し切って強引に進めるが、納得や共感を得られないまま大半の営業マンに実質的に無視されてしまうケース。従来の改善活動と同様に現場からの積み上げで進めようとして、議論百出したあげく多様な関係者の意見調整が進まず、結局頓挫するケース。

両極端だから悪いという話ではない。予想すべき「抵抗」に対し無策であることが問題なのである。

保守的で、やり方を変えることにあまり慣れていない営業組織で思い切った改革をしようとしたら、「変革への抵抗」が様々な形態をとって噴出することは驚くに当たらない。

肝心なのは、そうした「抵抗」を予想し、対抗・対処策をあらかじめ考えておくことである。いわゆる「チェンジ・マネジメント」であり、営業組織の変革にこそ必要な考え方である。

チェンジ・マネジメントの方法論は一様ではない。弊社でも幾つか異なるアプローチを用意している(小生がいた頃のADLというファームはこういうことが得意だった)。企業文化や当該組織の置かれている状況によって適合度合が違うためである。

ただ間違いなく言えるのは、計画・準備が必須であることと、変革対象の人たちの「変革受容度」をモニタリングすることの重要性と実施の難しさである。
(本稿は2013年4月のコラム記事に加筆修正したものです)

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スパイ小説並みの現実が繰り広げられるサイバー戦争の舞台

連休前後に録り溜めした番組録画の感想の続き。順番はデタラメだが、5月14日 (土)に放送された、最先端の科学テクノロジーに迫る番組「SFリアル」を観た。タイトルは「SFリアル「サイバー戦争の世紀」」。

番組の事前予告はこうだった。今回のテーマは「サイバー戦争」。インターネット空間で繰り広げられるサイバー攻撃。危険は私たちにも迫っている。特に問題なのがスマートフォンのハッキング被害だ。さらに国家規模のサイバー攻撃では情報の流出だけでなく、インフラを「物理的に破壊」するまでになっている、と。

番組はいきなり「ウォーゲーム」という映画のシーンから始まった。でも最初の脅かしは、身近なスマホアプリには危険性が潜んでいるという話から。スマホ紛失時に探すアプリをスマホにインストールしたら、どんな情報が盗み見られてしまうかという実験だった。通話履歴やmail(SMS)情報(内容や宛先)、現在地情報、そしてカメラを使った遠隔撮影…等々。

本来悪用するために作られたものではないアプリであっても、使い方によっては悪用されてしまうということだ。

続いて無線LANの危険性についての実験。無料Wi-Fiがあるカフェ内に、カフェのWi-Fiを騙ったWi-Fiを設置しそこにユーザーをアクセスさせ、ネットでどのようなやりとりをしているかを盗み見ることができるかというもの。最終的には、被害者(役)が自宅の鍵を管理しているホームオートメーション・システムの情報から、実際に被害者宅に行き鍵が開けられてしまう。

次に紹介されたのは自動車のシステムを乗っ取り、実際に運転中にシステムを乗っ取り、ブレーキまで掛けてしまうという実験。見事に成功。これは以前話題になったはず。

ここからは実際に起こったサイバー攻撃(戦争)や実験について続く。2007年に行った「オーロラ実験」。発電機を乗っ取り、負荷をかけ物理的に破壊することができた。ウクライナの発電所で昨年末サイバー攻撃があり、停電やファイル削除が行われ、これらはブラックエナジーというマルウェアが使われていた。2010年にはイランのウラン濃縮施設がサイバー攻撃され(最初のサイバー戦争とされる)、「スタックスネット」というマルウェアが使用された。

この辺りの話はサイエンスZEROでもやっていたようだ。だからNHKでも詳しく知っていたため、何度も使いたがったのだろう。
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp532.html

しかし、なぜイランの核開発阻止向けに開発されたはずの、とんでもない投資金額に上る(つまり国家プロジェクトと目される)技術がその後、サイバー犯罪に流用されるに至ったのか、肝心な部分に全く突っ込みがされていないので、非常にフラストレーションがたまる内容だった。

仮説として申し上げれば、米国の国家プロジェクトに関わった誰か(会社かもしれない)がその最先端技術を勝手に流用して、もしくは第三者がその重要技術を盗んで(ほとんどMission Impossibleの世界だ)、私的犯罪に応用したということだ。きっと今頃はCIAとMI6とやらが犯人探しに奔走しているのだろう。

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空の旅を安全にした日本人、藤田哲也という気象学者

連休前後が妙に忙しかったため、その前後に録り溜めした番組録画を今、合間の時間を使って追い掛けて観ている。その一つ、5月2日 (月)に放送された「ブレイブ 勇敢なる者」を観た。タイトルは「藤田哲也 ~Mr.トルネード 気象学で世界を救った男~」。芯の通った、実に格好いい科学者だと思った。

それが竜巻の強さを風速と被害状況から分類する単位、フジタ(F)・スケールという世界的基準を考案した男、日本人気象学者・藤田哲也(ふじたてつや)だ。

1920年10月23日、福岡県北九州市小倉で生まれ。父親と母親を相次いで亡くし大学進学を諦めていたが、中学の校長が明治専門学校(現九州工業大学)に藤田の進学を願い出てくれ、機械科に入る(その時身に着けた設計の知識が後に竜巻発生装置などの開発へと結びつく。人生に無意味なものはない)。

入学したものの苦しいままの家計を支えるため、学業のかたわら地質学の教授の研究助手につく。地質調査に同行した藤田はその教授の、なんでも鵜呑みにせず疑い、徹底的な観察を通して物事の本質に迫る姿に感銘を受ける。「驚いたのは、教授は地図を見ながら歩くのではなく、地図の誤りを訂正しながら地質調査をしていることだった」(藤田哲也の回顧録)。

1975年12月、藤田は航空機事故(イースタン66便墜落)の謎と向き合っていた。当日の気象データ、無線通信を丹念に分析した藤田はある光景を思い出していた。1974年4月、当時史上最大と言われた竜巻が発生。その被害状況を上空から撮影した写真の中に妙なものが含まれていた。木が何本も吹き倒され、しかも風が回転した形跡がないものだった。

その光景には見覚えがあった。それは原爆投下から10日余り、母校が派遣した長崎への原爆調査に参加して、3日間焼け野原を歩き、現場に残るわずかな痕跡から原爆の衝撃波の実態を明らかにした時だ。

雷雲から吹き下ろし爆風のように広がる衝撃波。そんな気象現象が局地的に発生したのではないかという仮説を藤田は考えた。そして、これを「ダウンバースト」と名付けたのだ。向かい風にあい機体が持ち上げられる、強烈な下降気流が機体を地面へと押さえつける、その直後に追い風が揚力を奪い急降下、というプロセスだ。

藤田はイースタン航空66便の墜落原因を「ダウンバースト」によるものと発表。しかし、その時点で賛同する気象学者はほとんどいなかった。また藤田は小さなダウンバーストを「マイクロバースト」と呼んだ。

マイクロバーストの存在を証明するため、藤田は大規模な観測計画を実行することにした。アメリカ国立大気研究所のロバート・セラフィン博士は最新の観測レーダーを提供。1978年5月19日、イリノイ州シカゴ郊外にドップラーレーダーを設置し「NIMROD観測計画」が開始された。

観測が始まって11日目の夜、すぐ近くに雷雲が現れる。すると突如、秒速31mという台風並みの突風が出現。世界で初めてマイクロバーストを観測した瞬間だ。しかし、これで論争に終止符が打たれたわけではなかった。レーダーの観測網が広すぎて現象の詳細まで捉えられなかったからだ。

4年後、コロラド州デンバーで再び大規模な観測が行われる。「JAWS観測計画」だ。今度はレーダーの観測網を狭くして詳細な観測データを得ることにしていた。しかし大きな嵐が来ているのに1台のレーダーが故障。すると藤田哲也はレーダーを垂直方向にすることを提案。藤田哲也のひらめきがついに決定的な証拠を引き寄せた。その時レーダーがとらえたのはマイクロバーストが上空から吹き下ろす瞬間だった。この調査で観測されたマイクロバーストの数は200近くにものぼった。マイクロバーストが頻繁に発生している事実は多くの研究者に衝撃を与えた。仮説は証明されたのだ。

そんな中、1982年7月9日にパンアメリカン航空759便が離陸直後に墜落。原因はマイクロバーストによるものと結論づけられた。さらに1985年8月2日、デルタ航空191便がマイクロバーストにより墜落、135人が死亡した。突然発生するマイクロバーストの恐ろしさを藤田哲也は訴え続けた。パイロットたちは藤田哲也の説を支持し、早急な対策を求めた。

アメリカ政府の航空機事故調査委員会も危機感をつのらせていた。航空業界はパイロットへの訓練を強化。航空機には風の急変を知らせる警報装置が搭載された。またマイクロバーストの発生を数分前に探知するシステム「ターミナル・ドップラーレーダーシステム」が開発され、世界中の主要な空港に導入された。

これらのおかげで風の急変による事故がほぼ発生しない、今の状況がもたらされたのだ。1989年、藤田哲也は気象界のノーベル賞と呼ばれるフランス国立航空宇宙アカデミー金メダルを受賞した。日本人として誇らしい人物である。

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「母の目線」が成し遂げた奇跡の人気店

まさに現代版「細腕繁盛記」を観た気持ちになった。5月12日に放送された「カンブリア宮殿」を観た感想だ。

「みそかつ」の有名店、「矢場とん」の女将、鈴木純子(すずき じゅんこ)さんをフィーチャした『「みそかつ」を名古屋名物に!人情女将の細腕繁盛記!』という回だった。

創業は1947年。当時は名古屋で1軒の大衆食堂に過ぎなかった店は、国内20店舗、海外にも3店舗を出店するほどに成長を遂げた。「みそかつ」人気に火を付けて全国に名を轟かせ、今や年間237万人の客が押し寄せ、タイや台湾にも出店するほどの快進撃を続ける。

しかし同社の社員たちはごく普通もしくはそれ以下(いわゆるドロップアウト)の人たちばかりで、決してよくある「優秀な娘婿が率いて成し遂げた快進撃」などという話ではない。その成功を築いたのは、創業家に嫁いできた一人の女将の奮闘だったことがよく伝わってきた。

純子さんが創業家2代目に嫁いだとき、「矢場とん」は地元の名店という触れ込みだったが、実態は単なる街の大衆食堂に過ぎなかった。店は汚く活気もなく、雑多なメニューの中に看板メニューは最も手のかかる串カツ。しかも何と皿はアルミという安っぽさだったという。

サラリーマン家庭に育ち、飲食業にある種の憧れや夢を持って嫁いできた純子さんには大きなショックだったという。「私の店がこんなんでいいわけはない」と、店に君臨する大女将(義母)に闘いを挑み、やる気のない店員を叱咤激励しながら店を変貌させたのだ。

まずは店の顔であるのれん(実は汚い店内を隠す意味が強かったという)と食器から、やがて、コメや肉などの食材、レジシステム、さらに取引銀行や税理士も変えるなど、様々な改革を実行してしまう。それまで男性客が大半だった大衆食堂は、女性客も入りやすい「みそかつ店」に転換、客の舌と心をつかんだのだ。

200枚もあるアルミ皿を陶器皿に変えていくのに3~5年掛かったというくだりには恐れ入った。「割れる皿なんかに気を使っていられるか」と反対する大女将の目を盗んで少しずつ入れ替え、「何を勝手なことを」と抵抗されたにも拘らずくじけず、ほんとうに粘り強く実行したことが感じられた。

女将の改革で一変したのが、従業員のやる気に火がついたこと。それまで、無断欠勤や遅刻の常態化など、職場の規律が乱れていたが、女将は従業員の母親的な存在を目指し、従業員の心に寄り添い、彼らを変えていったのである。

問題社員が辞めて独立に失敗しても気にかけ、戻ってくることを許す。両親の喫茶店を継ぐことを期待されていた息子を一人前にするまで育てることを約束し、引き受ける。当人いわく「他の店だったらすぐに辞めて、今頃転々としていたはず。感謝しかない」と。だから彼らは実によく働く。

純子さんは様々な仕組みを作った。各店舗の従業員と悩み事や問題点を交換する日報制度を作り(この内容はほとんど個人の悩み相談で、しかも全員が共有する)、また定期的に従業員の家族を含めた三者面談まで行う。社員の家庭の事情から恋愛のことまで精通した女将は、まさに母子のような信頼関係を社員との間で築いている。

大卒3年以内の離職率が50%を超える外食業界で、「矢場とん」の離職率は9%と驚異的に低いのがそれを物語っている。「家族的経営」を標榜する中小企業は多い。しかしこの女将流の家族経営術と人心掌握術はそう簡単には真似ができない。

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手詰まりプロジェクトにおける光明

ある大手企業のビジネス立て直しのお手伝いをしている(最近は新規事業と同じくらい既存事業の立て直し案件が多い)。幾つか平行で走っている弊社のプロジェクトの一つだが、弊社が主導ではなくあくまで主契約コンサル会社へのサポート役であるため、方針を直接にはコントロールできない。これが少々厄介だ。

細かいことは言えないが、ビジネスの性格上、かなり長期視点で開発・営業・オペレーションしないといけない上に、寡占でありながら競合に圧されて自分たちは営業利益を上げるのが精いっぱいという始末。戦略見直しと営業活動見直しを同時に実施しなければいけない。しかも3ケ月弱という短期間で、だ。

そのコンサル会社とは一緒に取り組むパターンで続けて何件もよい仕事をできているのだが、今回はどうもエンジンの掛かりが遅い。

営業活動見直しのほうは(提携先コンサル会社だけでメンバーを組んでいるとはいえ、様子は小生も把握している)、海外ビジネスをどう拡大するかの観点が欠かせないはずなのに、全く検討している様子がない。アドバイス的に示唆したが、反応が薄く、少し不安だ(とはいえ、最後には何とかひねり出すだろうとは信頼しているが)。

弊社が関わるパートについてはもっと気がかりだ。当然ながら、その会社しかできないことや技術をレバレッジしようと小生は考えているのだが、どうもパートナーとかみ合わずに来た。そして別の切り口でここまで調査・分析してきたが、膠着状態に陥ってしまっていたのだ。

結局、本日のミーティングで彼が手詰まり状態だということを率直にクライアントにも打ち明けた(こうしたオープンさが彼の優秀さを証明している)。そしていくつか議論をしているうちに「独自技術・ノウハウによるユニークなソリューション案を突破口」にし、それを基に展開する可能性を見出した。

結局、1ケ月前にこの議論から開始しておけばよかったとも思うが、何とか正しい方向に修正できる可能性が出てきたのは喜ばしい。

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営業改革を考える (8) 評価者の考え方が変わらねば営業は変わらない

改革実施の初期段階では、現場の営業マンは上司の言動を観察している。本気で評価のやり方を変えるつもりがあるのだろうか、と。

営業改革を考える (7) 営業研修に思想は根付いているか~ の続き

以前の話である。その昔仕事をした地方企業を久し振りに訪問する機会があった。

彼らが取り組んでいる最中の営業改革に話題が及ぶと、プロジェクトで一緒に苦労した役員(当時はヒラ社員だったが)が愚痴をこぼした。「営業プロセスも変えた。営業研修の中身もそれに合わせて変えた。営業マンの評価の基準も、結果重視からプロセス重視に変えた。それでも結局、営業の連中の行動は以前と大して変わらない。何故でしょう?」と。

この人の性格からして、冗談を言ってこちらを困らせようとしているわけでもなさそうだ。正直、小生がコンサルしたわけではないので事情が分からず、戸惑ってしまった。

よくよく訊いてみると、地元のコンサル会社に手伝ってもらって、しっかりした営業改革をデザインした。実施局面に入って、既に数カ月経っている。しかし個人的に親しい営業マン達に話を聞くと、現場ではほとんど何の変化もない、とのことらしい。

小生はこのコンサル会社の評価はよく知らないが、特に手落ちがないように最初は思えた。

しかし試行もなしにいきなり実施フェーズに突入したところが気になり、「もしかして営業マンに対する評価の方式を変えただけで、上司に対する評価者研修やその後の実施支援などのフォローをしていないのでは?」と尋ねた。

すると、評価者研修はまとめて一度集合研修をしたそうだが、その場には立ち会わなかったので徹底度は確認できていない、現場での実施支援というのは特にない、という答だった。

残念ながら「営業改革」という仏を造ったのに、「魂」が入らないままのようだ。

「結果(端的にいえば売上)重視からプロセス重視(売上を上げるために適切な手を打ったかを問う)への変革」という方向性は多分、営業マンも上司も理解していたと思うが、営業マンは会社の本気度については疑っていたのではないか。

上司諸君はそんな営業マンの様子見の態度を見て、「変革の方向」に対する納得が得られていないと思い、本当に変えていいものか迷ってしまっているのではないか。

現場に入り込んで確認しないと本当のところは分からないが、いわゆる「ニワトリと卵」の状態になってしまっている可能性が高い。件(くだん)の役員にはそうお伝えした。

営業現場にとって抜本的な改革であればあるほど、改革実施の初期局面では個々の営業マンは様子見の態度を示しがちである。そして会社、特に評価者である上司の本気度を測る。それは上司の指導時のコメントや自分や周りに対する評価などを通して観察され、判断される。

要は、いくら建前では「売上額ではなくプロセスを重視せよ」と言っていても、プロセス的な観点で指導することなく、「で、結局いつになったら売れるんだ」という突っ込みばかり上司が繰り返すようだと、部下の営業マンは「やっぱり評価の基準は変わっていないんだ」と考える。

だからこそ上司が率先して新しいプロセスと基準に対応した指導・評価方式に切り替え、日常の中で適切に指導することが改革には不可欠であり、それを実行することが改革の浸透に効果的なのである。

したがって営業マンに対する変革サポートだけでなく、同時に上司に対する(指導法、評価方法の)教育研修、および相談窓口やコミュニケーションといった変革サポートも欠かせない。そしてこれらがちゃんと回っているのかをモニタリングすることが不可欠だ(小生の提唱するBPMの要諦だ)。

こうしたことが経験の浅い人たちにはあまり意識されておらず、意外と後回しにされていたり忘れられたりしているのではないか。営業改革に限るわけではないが、改革を支援する経営コンサルタントは肝に銘ずべき事柄である。

(本稿は2013年4月のコラム記事に加筆修正したものです)

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遅すぎた韓国の新思考外交

韓国の外交論争に関する興味深い記事を読んだ。日経ビジネスonlineの鈴置高史記者による『「慰安婦」を無視されたら打つ手がない~韓国の新思考外交を読む』だ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150203/277074/?P=1
http://ceec.blog.fc2.com/blog-entry-6495.html(日経ビジネス会員でない人用)

日経および日経ビジネスの記者は、ビジネス関係はともかく、国際政治関係については若干ズレているかと思っていたが、見直した。

既に大半の日本人の対韓国視点は冷め切っている。この事実を韓国の政治家や行政官がほとんど感づいていなかったというのもどうかと思う。何故、こんなに時間が掛かってしまったのだろう。何故、冷静な分析ができないのだろう。

もちろん彼の国における、長い間にわたる歪んだ歴史教育の罪が一番大きい。それは外交エリートたちの認識さえ蝕んでいるということだ。

そして両国のエリート間での交流が非常に偏っていることが大きいのではないか。韓国の数少ない親日家には親韓家(旅行好き?)しか日本人の友人しかいないだろう。彼らは非常に少数派かつ夢想家だ。

友人たる韓国の指導者に対し、「日本人は韓国のことなど無関心だ」という耳に痛い事実を伝えない。それはそこまで相手のことを真の友人だと思っていないことの裏返しでもある。

一方、大多数の日本人は元々「親韓」でも「嫌韓」でもなく、なんとなく「隣国だから仲良くすべき」という「小学生の建前」的感覚で韓国を見ていたに過ぎない。

韓国が「過去の謝罪」で日本からカネを巻き上げている不良の甥みたいな振る舞いを何度も繰り返していることなどは知る由もなかった。それは政治家や外交官と政治評論家を除けば、一部の政治オタクしか興味のないことだったからだ。

ところがソウル五輪やサッカー日韓共催をきっかけに始まった「韓流ブーム」で多くの日本人女性が韓国という近い異国に興味を持った。しかも一部のオバさんたちが韓流スターに大いにハマってしまった。

これが日韓のマスコミで取り上げられ、海外輸出で成功してGDPが急成長しつつあった韓国人のプライドを妙に刺激してしまったのだ。「自分たちはもう日本に劣等感を抱く必要はなく、対等なんだ」と(本来はその通りなのだが、それまでの劣等感が強烈すぎるため、この『反動』的感覚は語句自体の意味を超えていた)。

そこからの彼の国の人たちの増長ぶりは目に余るものがあった。しかしそれは一部の関係者のみが眉をひそめているだけでよい代物で、大半の日本人にとっては無縁の事柄だった。せいぜいが、サッカー日韓共催W杯での韓国側の振る舞いや、浅田真央VSキム・ヨナ対決に際しての理不尽な裏工作などに関し、第三国からの指摘や忠告で気づかされた人たちだけが失望や嫌な思いをするだけだった。

しかしスマホ/SNSの普及により様々な情報が一般消費者に流布されるようになり、韓国の一般市民(その実態はネット市民だが)が日本を大嫌いで口汚く日本を罵っていることを否応なしに知ることになったのである。

特に従軍慰安婦問題がでっち上げだと判明してから、しかもそれにも拘らず韓国の団体や政府が日本を非難する様子が何度も報道されるにつけ、完全に日本側の空気は変わってしまった。「嫌韓」を旗印にする本や記事、ウェブサイトが近年、目立って増えたのである。

そうした情報に触れ、隣人の理不尽さにあきれ、「ここまで嫌われているんだったら、あまり深く付き合わなくていいんじゃない?私たちは東南アジアや欧米・中東で尊敬され好かれているんだから」と、大半の日本人が気づき始めたのだ(その類のTV番組の影響は実に大きい)。

韓国マスコミや政官界の人たちはこうした日本社会の雰囲気の変化をもっと早く肌で知るべきだった。しかしもう遅いかも知れない。

日経ビジネスオンラインの記事が指摘するように、朴政権は対日政策方針を完全転換できないだろう。一方安倍政権がうまくいっている「対韓突き放し政策」を止める理由もない。日本人が再び韓流スターに心ときめかして韓国好きになる可能性は万に一つもない。

このまま日米と中韓の関係は少しずつ離れていくのが、歴史的、地政学的に「有り得べき近未来シナリオ」なのだと思う。

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高速バス業界の危険な実態

連休に入って日本全国そこらじゅうでレジャーに出かける人たちの様子が報道されている。その中に、先ごろ新宿に新設された巨大バスターミナル「バスタ」から高速バスに集まる、楽しそうな人たちがいた。これから行楽地や故郷に出かけようとする若者たちの笑顔がまぶしいほどだ。

その一方で、13人の大学生の命を奪った、1月のスキーバス事故が脳裏に浮かんだ。ちょうど連休の前半である4月30日(土)に放送されたNHKスペシャル「そしてバスは暴走した」を観たばかりだからである。

NHKは今回、貸し切りバスの現場にカメラを入れ、業界の今をつぶさに記録してくれた。そこから見えてきたのは、運転手不足から、高齢のドライバーが過酷な勤務を担っている現実、そして利益優先で安全対策を怠る会社が跋扈する実態だ。これは強烈だった。決して「バスタ」に咲く笑顔が浮かぶようなものではない。

遺族のひとりは、「事故は日本が抱えるひずみによって発生したように思えてなりません」と語った。これまでも、大阪や群馬で乗客や乗員が死亡する事故が起き、その度に規制が強化されてきたはずだった。それにもかかわらず、事故はまた起きてしまったのだ。

なぜ、こうした事態に至ったのか。そもそもは小泉・竹中政権が強引に進めた、安全軽視の規制緩和の一環だ。経験や実績不足の会社でも数台のバスを買える資金さえあれば気軽にチャーターバス運営会社を始められるようにしたことに無茶がある。

その結果、参入企業が増え過ぎて過当競争が生じ、値段の叩き合いに陥った。旅行会社の言うがままに、利益の出ない価格でも受注するようになってしまったのだ。国交省は適正な人件費を考慮した最低価格を目安として提示していたが、監視もされていなければ実質的な罰則もない状況では誰もルールを守らない状態になるのは必然だった。

新規参入したバス会社の幹部の多くはそうしたルールの存在すら知らなかったというお粗末な実態が、今回の報道で明らかになった。結局、国交省が示した最低価格という歯止めは全く機能せず、そもそもは「一応は規制しているので俺達には責任はない」という役所のアリバイつくりに過ぎなかったのではないか。

これにより、安全に対し無配慮で無責任な政治・行政の態度を見透かした、儲け主義の連中(バス会社だけでなく旅行会社も同罪)が跋扈する、非常に危険な業界を作り上げてしまったのだ。

心ある消費者は、いくら安いからといって高速バスを利用する/させることで自らの家族を危険にさらす愚行はしてはならない。結局、自らの安全を守ってくれるのはバス会社でも政治家・役人でもなく、自らが安全かどうかを見極める態度なのだ。

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ハウステンボスはアイディア社長の面目躍如

このところ事業戦略策定という本来の仕事ばかりなので、事業再生関係のお手伝いはしばらくご無沙汰気味だ。実際のところ景気も悪くないので、事業再生話はシャープや東芝など一部の企業に限られているのではないか。とはいえ、少し前に実施された事業再生の結果が現れ出してもいるというのが現実だ。

4月27日(水曜日)に放送されたNHKの「探検バクモン」は国内最大のテーマパーク・ハウステンボスを探検先として選んだ。実はここ、実質的に複数回倒産して、最近再生された企業だ。

オランダを完全再現した園内は見事。だが莫大な初期投資もあって(つまり減価償却が膨大なのだ)、18年連続で赤字を続け、ついに経営破綻というのを繰り返したのだ。

最後のほうでは野村証券の事業再生が引き受けたが、結局赤字体質を変えることができなかった。しかしHIS会長である澤田秀雄氏が(スカイマーク社を西久保・前社長に売却し)、再生をあきらめた野村から安値で買収したのである。

今回改めてカリスマ社長・澤田氏が繰り出した赤字脱出の秘策がいくつも紹介されたので、関心を持って録画を見た。

チューリップ花壇を手入れしている人や施設をメンテナンスする人、園内で客を盛り上げるためにダンスしている人などは外注でなく自分たちでやっているとのこと。これで大きくコスト削減できたという。

また、チューリップに拘っていたのをやめて年中何らかの花が咲いているようにしたことで華やかさが維持できているともいう。しかしそんなの当たり前だというのが当方の感想。それまでの再生手法ってどんなに甘かったのか…。

そのあとは少し面白かった。夕方になると寂しかった冬季にイルミネーションで派手に電飾したら、夏より集客できるようになったらしい。他にも、リピーターを呼び込むために女子歌劇団を結成(宝塚のコピー!)したり、廃虚のようになっていた遊休施設を「お化け屋敷」として有効活用したり、澤田氏のアイディアが生かされていた。

人手不足と人件費抑制のためにロボットをホテルに積極的に導入していることも本欄で以前に採り上げたが、今回も取材されていた。受付や案内係とポーターだけでなく、部屋の中にも音声応答してスイッチON/OFFしたり情報案内したりしてくれる、可愛らしいロボットがいるようだ。しかも操作に失敗したら、正直に報告するところも愛嬌だ。

澤田氏いわく、将来的にはホテル従業員の(裏方=管理者を除く)大半がロボットに代替されるという。少し微妙な感じはするが、可能性は十分ありそうだ。この人の先を見る目はかなり正しいはずだから。

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