老人を狙った国際詐欺組織を追いつめるロンドン市警の活躍

11月7日(木)~8日(金)の2日間にかけて放送された「BS世界のドキュメンタリー」の<シリーズ 犯罪捜査の現場>「金融犯罪を許すな!~ロンドン市警に密着~」(原題:FRAUD SQUAD=詐欺の一味)は非常に見応えがあった。

英国では高齢者に架空の企業の株式を売りつける組織的な詐欺が横行している。番組が張り付いたのは、ロンドン市警の詐欺事件捜査チーム。地道な捜査で犯罪の全貌を解き明かし、国際犯罪組織を追い掛け追いつめ、犯人に法の裁きを受けさせ、被害者の救済に奮闘する捜査官たちの奮闘が描かれていた。

過去の被害者数は300万人、年間の被害はおよそ3億ポンド(450億円)。被害者は老後の蓄えを使い果たし、絶望から自殺に至るケースも少なくない。被害者の中には、要介護の妻のための貯蓄およそ2,000万円をだまし取られた91歳の男性や、自分と母親の全財産をつぎ込み家の売却を余儀なくされた女性も。番組に登場した被害者の大半は老人であり(そのため「よくそんなに金があったな」と思うほどだ)、日本の「振り込め詐欺」と同じ構図だ。

捜査チームは膨大な銀行の取引記録などから、スペインを拠点に活動する犯罪組織を割り出す。首謀者のナイジェリア人は、英国内に住む妻や友人と共謀しながら詐欺を実行。株式仲買人を装い、偽のパンフレットや株券を送りつけたり、脅迫まがいの電話をかけたりして投資を迫っていたことが明らかに。

犯罪組織のメンバーがクリスマスに英国に帰郷するとの情報を得た捜査チームは、犯罪組織のメンバーらを逮捕するべく空港へ向かう。関係者9名の一斉逮捕を決行するが、残念ながら首謀者は姿を現さない。

一方、捜査員たちは押収した携帯電話などからマネーロンダリングを行っていたメンバーを割り出し、銀行口座を凍結。 被害者に少しでも多く返金しようと、資産の押収を始めた。逮捕した組織メンバーの供述などから、首謀者の高級車が保管されている豪邸を割り出し、スペインへ向かった。 そこで捜査チームが目にしたのは、欲に目がくらんだ犯人たちのあきれた暮らしぶりだった。

やがて逮捕した妻と合流するためにやってくる首謀者を捕獲すべく刑事が他国の国際空港に向かうが、何とその首謀者は空港で暴行騒ぎを起こし逮捕されるという事態に。一味は全員逮捕され、起訴され、収監されることになったが、既に多くの被害金額は浪費されていた。残された資産からの被害者への返済は精々1/10だという。これが詐欺犯罪の現実である。

英国にはThe Serious Fraud Offic(重大不正捜査局)という独立した経済犯罪専門の捜査機関があるが、今回の主役はロンドン市警察。世界の金融の中心のひとつであるシティを管轄するため、National Fraud Intelligence Bureauという経済犯罪専門の部局を抱えている。これが世界有数の情報組織だということがこの番組で伝わってきた。
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