ニッポンの大企業よ、なぜそれほど社内議論が空転する

今日(じゃない、既に昨日)は新しいプロジェクトのキックオフだった。共同プロジェクトなので、クライアントはAとBの2社。A社が主導役でB社がサポート役。どちらも既存クライアントだが、その一方のA社メンバーは全く初顔合わせである。紹介終了後に背景説明やら状況説明をしてもらう。事前打合せもなしのぶっつけ本番なので、どんなサプライズが飛び出すか心配していた通りに、A社曰く、大顧客の意向でいきなりスコープが拡大していた。

本プロジェクトは東南アジア市場への進出を検討するためのもの。打診された段階での話を聞いただけで「なぜその国なのか、そのサービスなら〇〇国か△△国のほうが可能性は高いのに」と思っていた小生としては、クライアント自ら持ち出してくれたので反対する筋合いではなかった。しかし1国だけの検討対象が2国に増えたので、ただでさえ「せわしない」のが、さらに加速することは間違いない。

この件に関しては、クライアントA社内での検討は大顧客からのリクエストで始まった10月半ばだという。それから約1.5ケ月の間、実質的に空転していたことになる。B社は受け身ながら、「こんなことを検討しなきゃいけないんじゃないか、こんな情報はウチにあるよ」と返していたようだ。結局、B社のエライさん(この人も会合参加メンバー)が心配してA社に対し弊社を紹介してくれ、小生のファシリテーションで合同検討会を進めようということになった次第である。

それにしても、大顧客からのリクエストでは「〇〇月には回答してくれ」となっていたのを軽々と引き延ばした上で、貴重な1.5ケ月を堂々巡りの内部議論で空転させていたようで何とも勿体ない。今日のキックオフ終了後、クライアントAの責任者が「これでようやく動き始めることができます」と仰ってくれたのは有難いが、もっと早めに外部ヘルプを頼めば空転することもなかったのに、と思わざるを得ない。この超大企業、社内リソースは有り余るほどあるはずなのに、まず内部だけでと考えるパターンのようだ。

こういったことが稀でないのが日本の大企業の常である。この企業A、今年には別件で、弊社に緊急ヘルプの打診をしてから正式依頼まで1ケ月以上空転した「前歴」がある。今年には別のクライアントでも、社内議論が進まず2ケ月空転した結果、ようやく相談が来て数週間で決着させた件がある。酷いケースでは(昨年だが)社内議論が迷走し、当社に相談してもらえば確実に進められた改革プロジェクトを既存の(実質SIベンダーである)某コンサル会社に任せ続けているがために(社内システムのメンテを依存しているのがその主な理由のようだ)、未だにほとんど進んでいない。

ことほど左様に、日本の大企業は社内議論のやり方、ある程度以上の大きさのプロジェクトの進め方に根本的な問題を抱えているケースが少なくない。尤も、それだからこそ弊社のような資本力のないコンサル会社に議論に加わってくれと言って下さるのだから、有難いのはやまやまだ。でも、「そんなのでよく競争に勝てますね」ともどかしいのも事実である。
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