働く人をアシストするニッポンの技術は世界に売れる

8月26日に放送された「ガイアの夜明け」は小生の好きなテーマ、題して「過酷な現場を"ラク"にする!驚きの最新技術」でした。最近、3Kといわれた現場では人手不足と高齢化が急速に進んでいます。例えば建設業では29歳以下の働き手が1割まで低下しているそうです。疲弊する現場では、事故や労働災害が頻発しかねません。

大阪にある辰巳商会は、コンテナ船の荷揚げから輸送まで手がけている海運・港湾運送会社です。最近、熟練の作業員から「体がきつい」と悲鳴が上がるようになったそうです。中国や東南アジアから送られてくるコンテナの荷物は、一つひとつ人手でランダムに積み込まれているため、荷下ろしも手作業に頼らざるを得ず、高齢の作業員にとって足腰への負担が大きくなっていたのです。「このままベテランがケガでもして離職が増えたら、現場が立ち行かなくなる」と、会社は不安を抱えていました。

彼らが相談を持ちかけたのが、奈良市の「アクティブリンク」というベンチャー企業です。パナソニックでモーターを研究していた藤本氏が、2003年に社内ベンチャーとして立ち上げた会社です。開発しているのは、人体に装着して筋力をアシストする「パワードスーツ」と呼ばれる装置。これまでに幾つもの試作品を作ってきました。そして今回、辰巳商会からのオーダーを受けて開発するのは、下半身の筋力をアシストする日本初の汎用型パワードスーツです。こういう機械はいかに構造をシンプル化できるか、そしてモーターを少なく、小型化できるかが勝負です。

6月に1号機が完成し、現場でベテラン作業員に試着してもらったところ、「重い」「着心地が悪い」「体の動きに連動しない」と散々の評価を受けてしまいました。すぐに部品一点一点から見直す作業になりました。改良型の2号機の納期は、真夏の8月下旬。今回の現場の人たちの反応は非常に好評で、過酷な現場に受け入れてもらえそうです。台数がまとまれば生産コストも下がり、量産も視野に入ってくるはずです。近頃は介護分野向けのパワースーツが注目されていますが、建設・物流業でも大いにニーズがあります。

もう一つの話題は、よりシンプルで効果的な、作業着の改善です。建設現場では防災上、長袖長ズボンにヘルメットを着用して作業を行う必要があります。当然、猛暑での作業は過酷を極めます。それが嫌われて若い人が集まらない側面すらあります。

そんな現場から注目を集める商品があります。作業着の左右に直径10センチほどのファンが取りつけられ、外気を服の中で循環させることで、気化熱で体を冷やすという「空調服」です。元ソニーの技術者だった市ヶ谷弘司さん(66歳)が立ち上げた、(株)空調服がそのメーカーです。2004年に販売を開始したものの、当初は赤字続きだったそうです。しかし改良を重ねることで、市場に少しずつ受け入れられ、ついに昨年は25万着を売り上げる大ヒット。実にシンプルな構造で電池も長寿命化。今年もよく売れているようです。

そして市ヶ谷さんが次に挑むのが米国市場への進出です。ワインで有名なカリフォルニアのワイナリーから、ぶどう園で働く人たちのために空調服を使えないかと問い合わせが来ていたのです。現地に空調服を持ち込み、作業員とオーナーに試してもらったところ、即決で10着売れました。これは効果が実感されたのですね。

是非、このあと北米、欧州、豪州といった先進国で、労働者に対するケアが必要な市場を中心に攻めていって欲しいものです。経営者が労働者を大事にしない上に、真似をされる懸念が強いので、中国・韓国は最後でいいでしょう。
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