英国に留まることを選択したスコットランドに幸あれ

スコットランドScotlandが大英帝国(United Kingdom)から離脱するかどうかを決める国民投票が昨日あり、結果はNoがYesを9%ほど上回り、離脱しない結論となりました。英国民におめでとうと申し上げたいと思います。

一時は賛成が反対を上回り、その後もEngland政府からの巻き返し工作により拮抗して、投票の行方は不確かでした。仮に「離脱」となっていたら、UKもScotlandも政治・経済的に弱体化し、欧州経済もさらに混乱し、へたをするとその混乱の中でScotland経済はとんでもない運命に陥ってしまったかもしれないほどリスクの高い判断だったと思います。日本では日本経済への影響とかいった偏った見方しかされていませんが、(一時は大喧嘩しましたが)長年の友人で恩義ある大英帝国の運命が掛っていたのですから、もっと社会面や国民心理面からの解説があってもよかったと思います。

ところで、なぜ多くのScotland国民が300年も連れ添ったUKと分かれることを真剣に検討したかというと、突き詰めると、北海油田の利権を丸ごと独り占めしたい、そうすればもっと経済的に豊かになれる、という単純なものでした。しかしScotland国民がそういう心情になったのは、長年の間(特にリーマンショック以降)、「ScotlandはUKの中で重要と考えられず、公正に扱われていない」という思いがうっ屈していたということでしょう。経済不況からの立ち直りが遅れていることも一因でしょう。


いわば長い結婚生活で慣れ倦んでしまった夫にないがしろにされてきたと妻が不満を溜め込む構図に似ています。ご同輩よ、用心しましょう。

この騒動はしかし、世界的な動向を考えると、ScotlandとEngland国民の成熟度を示すことになったと思います。

連合国家が分離を真剣に考える際には悲劇的な騒動が起きるのが普通です。最悪の場合、旧ユーゴや旧パキスタンのように内乱に発展しかねません。そこまでいかなくとも、ロシアとウクライナおよび旧ソ連諸国のように分離騒動の中で互いの憎悪を募らせ、分離後もぎくしゃくすることが多いものです。それに比べ、UK政府はScotland国民の意思を尊重し、住民投票に帰趨を委ね、しかも引きとどめることに成功したのですから。これに近いのはチェコとスロバキアですが、彼らは互いに連邦を解消することにしたのですから、今回の例はある意味、快挙なのです。

一旦は真剣に「離婚」を協議しながら、冷静に考え直して、共に歩むことを再び選択した。まるで熟年夫婦のストーリーのようですが、素晴らしい大人の選択だと思います。是非、UK国民全体として末長く仲良くやって欲しいと思います。
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