人は誰でも「肯定的幻想」に捉われる

最近読んだ本に面白い心理学の実験の話が出ていた。

「あなたは部屋に一人でおり、見知らぬ男が入ってきて、テーブルの向こうに座るとやおら新聞紙を取り出し、明日の天気予報を読み上げる。内容はいたって普通。そして部屋を去る。あなたは彼の知能指数を予想せよと要求される」

何とも不思議な実験である。大抵の人がその要求の理不尽さやばからしさに呆れかえる。「誰なんだ、あれは。彼のことなんて何も知らないのに、彼のIQだって?分かるはずがないだろう」と。とはいえ実験だからと、あなたは当てずっぽうで答える。そのニセ天気予想士にも自分自身のIQを予想してもらう。どちらがより正確か?

答はなんと、あなたのほうだ。ドイツのビーレフェルト大学で実施されたこの実験の結果では、他人によるIQ予想は本人の予想より66%も正確なことが判明した。正確にいえばあなたの予想が正確なのではなく、彼の自己評価がより不正確なのだ。彼はいままでの自分の成績、入試のスコア、職務評価など数十年の自分に関するデータを持ち、一方あなたは全く何も知らされていないにも拘わらず、だ。

ここから分かることは、人の自己評価は当てにならないということだ。自分の恋愛の行方は全然予想できないのに、ルームメイトの恋愛がいつまでもつか、についてはかなり正確に予想できる。大半の人が自分は平均より自動車の運転がうまいと思っているという調査結果もある。94%以上の大学教授が、自分は平均以上の業績を上げていると信じている。この信念を「肯定的幻想」というそうだ。ご同輩、ご用心めされよ。
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