中国の企業家というハードな生き方

撮り貯めた番組の多くを観る時間がないまま消さざるを得ないことが多い。しかし幾つかは随分遅れてではあるが鑑賞してみると凄い内容に衝撃を受けることがある。昨年撮ったNHK BS1スペシャルの「チャイナ・ブルー~ある企業家の記録~」はまさにそういった番組だった。
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/2443/2409226/index.html

中国で大手引っ越し会社「蟻の引越社」を経営する李浪氏。「何も隠さない」と公言する氏の言葉に、中国人の馬ディレクターは、李社長の生活に5年間密着し、普通なら考えられない場面と本音を至近距離から映像に収めてきた。見たことのない赤裸々な映像で現代中国社会の深層に迫る異色のドキュメンタリーといえる。

20年前に妻と2人で始めた会社は急成長、豊かさを手に入れた。しかし李社長の心は満たされず、妻と愛人との間で揺れる二重生活も破綻の危機の中にある。会社をさらに成長させるために地方役人や地方の顔役にキックバックという名の賄賂を渡すことを幹部と大っぴらに話すところまで映像に収めている。実にショッキングな場面の連続だった。

観終わっての感想。中国の実像をまともに観た気がする。こんなに開けっぴろげにして、商売上まずくはないのか、逮捕されたりしないのか、心配になってしまった。言い換えれば、こうしたことをしない限り会社は生き残れないが、一歩間違えれば部下に裏切られて刑務所行きとなる。本当に「中国人でなくてよかった」と心から思う。

テーマ : 経営コンサルタント
ジャンル : ビジネス

真珠湾で慰霊した安倍首相の所感を読んで

安倍晋三首相がアメリカのオバマ大統領と共に真珠湾を訪問して真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊した際の所感を改めて読んだが、非常に見事な文章だった。感傷的に過ぎず、もちろんビジネスライクな印象もなく、抑制されながらも心ある人々の情感に訴える、感銘をもたらす名文ともいえるものだった。英訳文もよかった。

http://www.huffingtonpost.jp/2016/12/27/abe-obama-at-pearl-harbor_n_13862352.html

未来志向で、敗戦国・日本に米国が示した「寛容の心」への感謝を語り、最悪の敵だった両国が育んだ「和解の力」を世界に訴えるものとなった。訪問前にはオバマ氏の広島訪問時と同様に「謝罪の言葉の有無」が取り沙汰されていたが、もっとずっと高いレベルを見据え、両国が信頼し合える同盟国になったこと、日本が誰よりも平和を希求する国となったことを世界に宣言する意義深いものとなった。

以前は小泉内閣時の官房長官時代の言質や、第一次安倍内閣時の不甲斐なさなどから、今一つ信頼が置けない懸念があった安倍首相だが、オバマやプーチン、習近平や朴槿恵などと対峙する最近の様子からは自信も安定感も感じられる。そしてこの所感文にも当然、本人の筆が入っているに違いない。評価を見直さねばなるまい。

テーマ : 社長ブログ
ジャンル : ビジネス

日和見主義のメディア報道が民度を逆回転させる韓国

相変わらずやかましい隣国の韓国だが、今度は遂に大統領弾劾騒ぎだ。友人の経営者が虎の威を借りて好き勝手をやっていたのを放置していたことが「利益誘導」とされたり、彼女にスピーチ原稿を見せて助言をもらっていたことが「機密漏洩」とされていたり、いやはやかの国らしい相変わらずの牽強付会振りだ。

日本人から見たら「どうしてそこまで自らの元首に難癖をつけて貶めるのか」と不思議なのだが、日本に向けていた理不尽な怒り・恨みの矛先がしばし内向きになっている分だけマシなのかも知れない。この隣国民の感情の起伏の激しさとヒステリー振りはいつまで経っても変わらない。

遂にはマスコミや野党は2014年に発生したセウォル号転覆事故直後の朴大統領の行動(空白の7時間)に対し「国民を保護する大統領責務を放棄した」として弾劾を求める根拠に含めるべきだとしている。産経新聞社のソウル支局長が現地のゴシップ記事を引用して疑惑をほのめかしただけで「日本の反韓メディアが大統領を侮辱した」と大騒ぎして逮捕し、裁判沙汰にまでしたのに、今度は自分たちで同じことをしても恥じないらしい。

朴大統領に権力があるときにはその取り巻きをヨイショするため、そして反日世論に迎合するため、産経の支局長を弾劾する論調を好き放題やっておいたことはすっかり忘れ、世論が朴大統領を見放して権力維持ができないと見るや、手のひらを返したように何でもかんでも大統領非難のネタに使おうとしているのだ。

こうした韓国マスコミの一貫性のなさ、倫理性の欠如、報道機関としての矜持の欠如はあきれるばかりである。そしてこうした態度・行動がもたらす韓国民の民度の劣化はいかばかりであろう。

冷静に考えると、本当に朴大統領が自らの利益を図ろうとしたのかはかなり疑問である。単に崔容疑者が大統領の信頼を得ている友人の立場を利用して自己の利益を図ったということに過ぎない可能性は十分ある。そして大統領の側近たちもそうした関係を慮り便宜を図っていたと考えられる(後進国ではよくあることだ)。

本来なら韓国のマスコミはこうした論点をきちんと整理・提示し、誰が何をしたのかを押さえて冷静に犯罪要件を検証すべきだ。そして国益を考えて、必要ならば世論の行き過ぎをたしなめるべきである。しかし実際にはそれどころか、むしろ沸騰する世論をさらにあおる役目を率先して果たしているのである。三流タブロイド紙ならともかく、ほぼ全ての日刊紙とテレビ局が世論に迎合して同じ方向の大統領バッシングに躍起になっている構図は異常だ。

歴代の大統領と同様、こうしてまた朴大統領も任期の終盤を屈辱に紛れて迎え、不幸な形で終わるのだろう。そしてこの国は何一つ学ばないまま、より大衆迎合的な新大統領の下、日本叩きを繰り返すに違いない。日本にできることはただ一つ、できるだけ敬して遠ざかることである。

テーマ : 社長ブログ
ジャンル : ビジネス

トランプ氏当選に思う、変質した「米国民にとってのプライオリティー」

米国の次期大統領にドナルド・トランプ氏が当選した。先ほど、勝利宣言の動画が配信されていた。
https://www.youtube.com/watch?v=BQjDaQLZgPY

知人の誰かがfacebookに書いていた「正気か?米国よ」というのが偽らざる感想だが、英国のEU離脱といい、今年はサプライズが続く。YouTubeコメントにあった”The end of the world”と感じる米国民も多いだろうが、むしろ「大国・米国の終わりの始まり」なのかも知れない。

客観的には先進国の中で米国の状況は最も恵まれている。エネルギー価格が低く、そのために物価も抑えられており、しかも景気はいい。財政赤字も収まっているため、金利は低い水準にコントロールされている。「アメリカを再びグレートな国にする」というトランプの主張は外野的には違和感が強かった。

確かにテロの問題はときに噴出するが、欧州やロシア、中東・アフリカと比べたらずっと安全だ。トラブルによって他人に銃で撃たれる危険は大きいが、それはこの国の人間が自ら選んだ道だ。

これで「職や安全が脅かされている」と、現状を不満に思う人たちが多いというのは客観的には贅沢に過ぎない。

大幅な減税を行うというのが彼の唯一の政策だが、それが実施されることで最も潤うのは富裕層だ。大幅な赤字を生むことは明白だから、やがて強烈なインフレに見舞われるか、トランプ後の政権は増税に戻さざるを得ないだろう。

TPPは批准されないだろうし、NAFTAの再交渉など、反グローバリズムを推進することで確かに米国企業の行動様式は変わるかも知れない。しかしメキシコや中国に移した製造拠点を戻すには、米国のスキルや産業集積は既に失われ過ぎているのではないか。結局、関税分と競争が減る分だけ高い買い物をするのは米国の消費者たちだ。

直近では、トランプ氏の当選により株式市場が相当混乱している。これによりちょっとしたリセッションが来るかも知れない。

そうした問題からのツケを払うのは米国の底辺層の人たちだ。つまり今回トランプ氏に投票した可能性が高い人たちだ。この構図もBrexit(英国のEU離脱)と同様だ。

政治的経験がなく、生まれた時からの大富豪で、人気テレビ番組の司会者として知られていたトランプ氏。しかしヒラリーとの討論会では敗色濃厚だった上に、戦没者遺族への侮辱発言や女性へのわいせつ発言等で、多くの人々から反発を食らった。致命的な痛手を被ったはずなのに、なぜかそのたびに支持率は復活した。

大統領の資質が欠如しているという指摘は妥当なものに思えたが、米国民の半分以上はそんなのOKと考えたのだ。いやもしかすると、今の米国民が考える「大統領の資質」というもの、そして彼らが大統領選で重要視したプライオリティーが全く変質していたのかも知れない。

ここで考えるべきは、白人底辺層だけでなく、「隠れトランプ」と呼ばれる、それなりに教育がありながらもトランプを支持した人たちが予想以上に多かったということだ。彼らは必ずしも職を脅かされている訳ではなく、むしろ米国社会の現状に「これではいけない」と危機感を抱えているということだ。

つまりオバマ政権の8年間を完全な失敗だったと総括しており、ヒラリー・クリントンではその継続でしかないと否定したということだ。8年前に熱狂下で誕生したオバマ政権への不信任投票がトランプを当選させたといってよいのではないか。この構図は、カーター政権に失望した世論がドナルド・レーガンに圧勝させた時の選挙を彷彿とさせる。

確かにこの数年、政治的にはきな臭いものが感じられたのは事実だ。特に銃規制や中絶問題、またはLGBTに関するイシューなどでは両極端に世論が分かれて議論にならない傾向が強くなっている。つまり保守派とリベラル派の対立が抜き差しならなくなっており、中道派がどんどん減ってきたのだ。

穏健なリベラル思想や世界との協調ではなく、マイノリティへの共感でもなく、過激な「外国人が悪だ」「米国の利益が第一だ」といったアジテーションが「(政治的イスタブリッシュメントではない)奴は何かを変えてくれる」という期待を生む。

欧州と同様、米国もまた不寛容な社会にとっくに先祖帰りしていたのは間違いない。そしてヒラリー・クリントン=「失われた」オバマ政権時代の継続を拒否したのだ。

テーマ : 社長ブログ
ジャンル : ビジネス

ベトナムにおける日本企業の活躍の場はさらに広がる

なかなか驚きの情報だが、ベトナムで日本語がなんと第1外国語に採用されるそうだ。すべての小学校で3年生から学ぶ予定だという。

そんな情報に関連して、今のベトナムでの日本熱の高まりについてテレビ東京の「未来世紀ジパング」が「ベトナムと日本!セカンドステージで沸騰」という回を放送していた。
http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/backnumber/20161031/

【コクヨ】2005年にベトナムに工場を建設、当初は日本向けの工場として設立したが、2010年からベトナム国内でも販売を開始。Campusノートは現地で販売されている一般的なノートよりも約3割高い。しかしながら、学生からCampusノートは非常に人気で年間2,000万冊を売り上げている。日本語の第1外国語採用に伴い、日本語を練習するための画期的なノートを開発、売り込んでいた。
【バニラエア】LCCの同社は日本とベトナムを結ぶ路線を初就航。片道1万50円という破格の安さだ。こうした格安航空券によって、よりベトナムを、そしてより日本を身近に感じてもらえるようにしている。
【Pizza 4P’s】商社からサイバーエージェントに転職し、ベトナムでの現地法人の駐在員として赴任していた益子陽介氏が2011年にベトナムのホーチミンで立ち上げたピザのファストフード店である。こだわりのピザが凄い人気ぶりで、なかなか予約が取れない状態だという。
【市川環境エンジニアリング】従業員450名の廃棄物処理やリサイクル事業を行う日本企業がある。ベトナムにあるイオンより依頼を受けてイオンモール内で発生するゴミの分別コンサルティングを行っている。当初、分別はなかなかうまくいかず苦労したらしいが、粘り強くゴミの分別を教えることで、今ではキレイにゴミの分別ができるようになったという。ゴミをRPFという廃棄物固形燃料にする技術を持っており、製紙工場に対しボイラーでの燃料に活用できないかと売り込みに行っている。

この国は今、本当に飛躍の時を迎えているのだと思う。

【後記】ベトナムが日本やロシアの支援で計画している初の原発建設について、ベトナム共産党が10月、政府の財政状況から「現時点で多額の投資は非常に困難」として延期の方向で見直すよう政府当局に指示したことが最近判明したそうだ。典型的な発展途上国であり、非資本主義国であるゆえに、こうしたいったん契約したはずのことがご破算になることは稀にある。国家としてはかなり恥ずかしい事態だが、これもこの国のリスクである。これに懲りて今後の対応に及び腰になると、途端に韓国・中国の両国が間隙を縫おうとしてくるのは間違いない。ここは油断してはならないしくれぐれも、羹に懲りてあえ物を吹く事態になってもいけない。

テーマ : 社長ブログ
ジャンル : ビジネス

最新記事
月別アーカイブ
プロフィール

austintex

Author:austintex
FC2ブログへようこそ!

カテゴリ
最新トラックバック
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR